報道各社の世論調査でも、高市内閣の支持率は軒並み過去最低をたたき出している。しかし、当の高市早苗総理は、支持率低下の原因について「分からない」と述べるにとどまった。
連立パートナーである日本維新の会との“蜜月関係”を優先し、「副首都構想関連法案」などをめぐって強引ともいえる手法で国会を乗り切った高市政権。8月にも見込まれている内閣改造では、維新議員の閣僚入りも囁かれるが、自民党内では深刻な懸念が噴出している。
支持率急落でも見えない反省
「原因は分かりません」
7月27日に閉会中審査として行われた衆院予算委員会の集中審議で、支持率低下の原因を問われた高市総理はそう答えた。読売新聞が7月24~26日に実施した全国世論調査で、内閣支持率は前回の69%から57%に急落した。
高市総理は7月20日に自身のXで「総理就任以来、0時間〜3時間睡眠が常態化」などとハードワークぶりをアピールした。ただ、一国の総理が自らの睡眠不足をアピールする「異様さ」が波紋を拡げた。
国会では、野党から追及を受けると、「(秘書への聞き取りなどで)ほとんど睡眠もとっていません」「総理としての業務時間も確保できなくなってきている」などと不快感をあらわにし、物議を醸した。
それでも当の高市総理は「(支持率低下の要因を)私自身が分析することは困難」と語るなど、自らを省みるつもりは、どうやらなさそうである。
国会最終盤に駆け巡った“会期延長論”
支持率低下の背景の一つとされるのが、高市総理の強引な国会運営の手法である。事実上の国会会期末も前代未聞のドタバタ劇だった。
「高市総理が、『野党が副首都構想関連法案の採決に応じなければ、会期を延長して、衆院議員定数削減法案とあわせてやってしまえばいい』と言ってるらしい。そんなアホなことがあるか……」
参院自民党内で、そんな会話が交わされていたのは7月24日の午前11時すぎだった。参院の特別委員会で質疑時間を終えたものの、副首都関連法案を採決せずに、休憩に入っていた。野党が採決に応じず、その後に予定されていた衆院予算委員会の集中審議の開始時間も見通せない中、出回ったのが、「会期延長論」だった。
「参院で議決できなかった場合、60日の会期を延長すれば、衆院の3分の2以上の賛成で、再可決ができる。かなり強引な手法ですが、それで副首都構想関連法案のみならず、断念したはずの定数削減法案までやってしまうことを、高市総理が検討していたという話が出回ったのです。官邸幹部や自民党幹部が『採決拒否なら、延長して定数削減もやる』と語っているという報道も出ました」(全国紙政治部記者)
しかし、衆院での再可決という強引な手段は、参院の役割を否定するも同然。参院自民党のメンツを潰すことになり、敵に回しかねない。危機感を抱いた自民党関係者の一人が問い合わせると、高市総理は周囲に対し、「(会期延長で再可決などという)そんなことは全く言ってない」と否定したという。
「少なくとも、官邸と自民党の意思疎通が全くうまくいってないのは確かでしょう。短命に終わった第一次安倍政権の頃を思い出します。あの時も、官邸が機能してなかった。それを見直して、チームをつくったから、第二次安倍政権は長期政権となった。高市さんが8月にも予定している内閣改造・党役員人事でそれをできるのか」(前出・自民党関係者)

