
“森保リスペクト”のブラジル人記者が考察。日本はなぜ王国を初撃破できたのか。北中米W杯で優勝できる?「すごく印象に残った」評価爆上げの選手は?
森保一監督が率いる日本代表は10月14日、国際親善試合でブラジル代表と東京スタジアムで対戦。3-2で激闘を制し、過去11敗2分(5得点35失点)と大の苦手にしていたサッカー王国を史上初めて下した。
鮮やかな逆転劇だった。26分にパウロ・エンリケ、32分にガブリエウ・マルチネッリに被弾し、0-2で折り返すも、後半に怒涛の猛反撃。52分に南野拓実、62分に中村敬斗、71分に上田綺世が得点し、見事に歴史的勝利を掴んだ。
日本サッカーを熟知するブラジル人記者、チアゴ・ボンテンポ氏はこの一戦をどう受け止めているのか。森保監督がかつて指揮したサンフレッチェ広島のユニホームを身にまとった彼は、サンパウロと東京を繋いだインタビューで、鋭い見解を示してくれた。
――◆――◆――
――日本が勝てた要因はどこにあると考えていますか?
「前半はブラジルがほぼ完璧な試合をして、2点を先行しました。あの時は『今回もブラジルの楽勝かな』という考えがありましたが、後半に日本の体勢が変わり、森保がいつも求める、ボールがない時のプレッシャーがやっと結果を出しました。そこにブラジル人選手のミスも重なり、日本人選手が自信を持ったのだと思います。
2022年の親善試合では、日本は良い守備を見せましたが、ほとんど攻撃ができませんでした。結果は0-1だけど、日本とブラジルの差はまだそんなに近付いていない気がしました。でも今回は、ブラジル相手に攻撃的な戦いができることを見せました。ブラジルのミスもありましたが、ほとんどは日本の戦い方のおかげで勝利できたのだと思います。約20分間で3点を決め、たくさんのチャンスも作りました。これはブラジルとの試合では見たことがない光景です」
――森保監督へのリスペクトを込めて、広島のユニホームを着ているとのことですが、采配において、どんな部分が良かったですか?
「0-2にされてからの采配が良かったと思います。特に後半、ブラジルにプレッシャーをかけたこと、伊東純也の投入が逆転勝利の鍵になったと思いました。試合の最後には守備も安定し、ブラジルに決定的なチャンスをほとんど作らせませんでした。鈴木彩艶がビッグセーブをするような場面もなかった。日本の守備は、特に後半は素晴らしかったと思います。
田中碧や相馬勇紀も最後の15分でチームに貢献しましたし、3バックの渡辺剛、谷口彰悟、鈴木淳之介も前半は問題がありましたが、後半はすごく集中して、1対1の対決でも良いプレーを見せていました」
――今、何人か名前が挙がりましたが、日本代表の中で特に印象に残っている選手はいますか?
「伊東純也が1番良かったです。彼はパスもドリブルもすごく良くて、2アシストも決めました。堂安律も前半からチャンスを作り、ブラジルのディフェンスとのデュエルにもよく勝っていました。日本の10番という活躍でした。
守備では、鈴木淳之介がすごく印象に残りましたね。1対1のデュエルで負けた場面もありましたが、勝った方が多かったです。大事な時に上手くデュエルを制し、全体的に守備がすごく良かったです。パラグアイ戦とブラジル戦の2試合を通して、日本のセンターバックで1番良かったのは鈴木淳之介だと思います。
日本では今、怪我人も含めてたくさんのセンターバックがいるので序列は低いかもしれませんが、彼の評価はもっと高くなったと思います」
――最後にお聞きします。このブラジル戦の勝利を経て、北中米W杯で日本はどれくらい結果を残せると考えますか?
「ブラジル戦での勝利はすごく歴史的ですが、親善試合です。だから、この1試合だけで期待しすぎるのはあまり良くないと思います。例えば2006年や2014年のW杯前、みんながすごく期待していました。
2006年の時は、コンフェデレーションズカップでブラジルと良い試合(2-2)をし、ブラジル国内ではみんなが『日本がブラジルと一緒にグループステージを突破する』と思っていました。2014年の時は、ベルギー(3-2)やオランダ(2-2)との親善試合で素晴らしい試合をした。でも、どちらのW杯も失敗に終わりました。
ですから、1試合だけで判断するのは良くない。ただ、森保ジャパンの全ての試合を見ていると、このチームはW杯でもっと勝ち進めると思います。決勝まで行くのはまだ難しいかもしれませんが、個人的にはベスト8でもすごいことですし、準決勝まで行けるポテンシャルはあると思います。優勝はまだ早いかもしれませんが、もっと現実的な考え方として、ベスト8やベスト4なら、このチームは本当に達成できると思います」
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
【画像】日本代表のブラジル戦出場17選手&監督の採点を一挙紹介!歴史的逆転勝利に大貢献した5人に7点台の高評価!MOMは追撃弾の8番
【画像】日本は何位? 最新FIFAランキングTOP20か国を一挙紹介!アルゼンチンが首位陥落、11年ぶりにトップに返り咲いたのは?
【記事】「もう天才認定」「未来の代表ワントップ」20歳の日本人大型FWが欧州で今季3点目!劇的決勝弾に驚嘆の声!「やっぱすげーや」
