クリスチャン・ホーナーがレッドブルを退団する以前、マックス・フェルスタッペンの将来は、F1パドックにおける主要な話題のひとつだった。
レッドブルがシーズン序盤から苦戦する中、このフェルスタッペンの契約に盛り込まれたパフォーマンスによる契約解除条項が注目された。しかしフェルスタッペンは、夏休みが始まる時点でドライバーズランキングのトップ3に入っていたため、結局この条項を行使することはなかった。
ハンガリーGPで2026年までレッドブルに残留するとフェルスタッペンが明言したことで、憶測に終止符が打たれた。
特に、主な移籍先候補だとされていたメルセデスはトト・ウルフ代表がフェルスタッペン陣営と交渉に臨み、ドライバーのジョージ・ラッセルもそれに言及。ウルフはフェルスタッペンの将来について探ることは、どのチーム代表にとっても「まったく当然のこと」だと答えた。
しかしメルセデスが唯一の候補だったわけではない。長年フェルスタッペンと仕事をしてきたエイドリアン・ニューウェイ擁するアストンマーティンも有力な移籍先としてメディアの注目を集めていた。
アストンマーティンが”10億ポンド”(約2000億円)の天文学的な額のオファーをフェルスタッペンにしたという過剰な報道もあったが、ドライバーのフェルナンド・アロンソはチームにフェルスタッペンの名前が関連付けられたこと自体を光栄なことだと評している。
チーム代表のアンディ・コーウェルもmotorsport.comに対して、次のように語った。
「ローレンス(ストロール/チームオーナー)がチームを買収して以来、彼の言葉は行動で裏付けられてきた。キャンパスを見て、さらにその中にある彼が投資しているものを見て、エイドリアン・ニューウェイのような人材を採用する彼のアプローチを見れば、彼の決意がわかるだろう」
「その時点でパドック全体が、我々に生き残りをかけたチームから勝利を目指すチームへと変貌する決意があることに気づくのだ」
アロンソと同様にコーウェルも、フェルスタッペンの噂をアストンマーティンが持つ長期的なポテンシャルの表れだと捉えている。マネージング・テクニカル・パートナーであるニューウェイが参加し、ホンダが今後パワーユニットサプライヤーとなることを考慮すると、そのポテンシャルは高いだろう。
「適切な表現が分からないが、マックスがメディアの関心を集めているのは光栄なことだ」
そうコーウェル代表は付け加えた。
「彼の見解では、このチームが決意を固め、正しい方向へ進んでいると理解しているようだ」
メルセデスのウルフ代表は、フェルスタッペンと契約するためならF1のどのチーム代表でも「逆立ちするだろう」と発言しているが、コーウェル代表は笑いながら「私は逆立ちがあまり得意ではないんだ! プールの中でも苦戦するだろう」と語った。
そしてより真剣な口調で、彼はアストンマーティンの主な目標は、F1 のトップドライバーたちが自然と集まるような、競争力の高いマシンを作ることだと説明した。
「ランスとフェルナンドという経験豊富なドライバーが少なくとも2026年末まで在籍してくれるのは本当に幸運だ。つまり来季について率直に話し合えるドライバーがいるということだ」
「エイドリアンや全てのエンジニアと話し合う中で、我々が固く決意しているのは、本当に速いレースカーを開発することだ。そして、スーパーライセンスを持つ全てのドライバーが、我々のマシンを運転したいと思うようにしたい」

