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《熊本地震》「お元気だったらきっと、すぐに故郷へ駆けつけ…」八代亜紀さんが支援し続けた被災施設が入浴施設、シャワー開放し400人以上が利用…受け継がれた支援の精神

《熊本地震》「お元気だったらきっと、すぐに故郷へ駆けつけ…」八代亜紀さんが支援し続けた被災施設が入浴施設、シャワー開放し400人以上が利用…受け継がれた支援の精神

熊本県八代地方を中心に甚大な被害をもたらした令和8年熊本地震では、地元出身で演歌の女王と謳われた八代亜紀さん(2023年に73歳で死去)ゆかりの施設も地震の影響が及んだ。

 

メジャーデビュー前に活動していた国内で唯一現存するともいわれるキャバレー「ニュー白馬」には人影もなく、40年前から支援を続けてきた児童養護施設「八代ナザレ園」の運営母体「八代修道院」は崩落の危険にさらされていた。

国の登録有形文化財なので解体には事前の手続きが必要で…

八千代修道院の敷地内に残る「シャルトル聖パウロ修道院記念館」は1900(明治33)年に建設され、建設から100年となる2000年に国の登録有形文化財に登録された。10年前の熊本地震では大きな被害を免れた、築126年の歴史的建築物だ。ナザレ園の理事長でもある富田美智子シスターが今回の被害状況を説明してくれた。

「以前から老朽化が進んできましたが、今回の地震で土台がずれ、いよいよ倒壊の危険を感じるほどになりました。今朝もヘルメットをかぶって中の写真を撮ってきたところですが、余震のたびに壁や天井の一部が落ちているのがわかります。

以前から解体などについて申し入れてきましたが、国の登録有形文化財なので解体には事前の手続きが必要で、なかなか進みませんでした。ただ、今回は人的被害が出る前に、何とかしなければならないと思っています」

10年前とは桁違いの揺れで、被害の出方も大きく違ったという。

「修道院の大きなテーブルやオルガンなどが50~60センチ動きました。震度の数字だけでは分からない揺れ方で、『ドーン』という大きな音とともに何度も揺れ、昨夜も一晩中、余震が続きました。

修道院では地震発生の約5時間後に電気が復旧しました。井戸水があるため電気で汲み上げて水も使えるようになりましたが、ガスはまだ復旧していません。隣にある総合病院をはじめ、八代市内の複数の病院でも断水が続き、患者さんをほかの医療機関へ移さなければならない状況になったと聞いています。

4年前に完成した八代市役所の新庁舎も、地震の揺れを抑える設備にずれが生じているそうです。頑丈な建物でも、地盤や土台そのものが動けば被害を免れないので」

「今回も八代さんがお元気だったら、きっとすぐに故郷へ駆けつけて…」

八代ナザレ園は1952年に児童福祉法の適用を受け、社会福祉法人シャルトル聖パウロ修道女会の施設となった。虐待や貧困などさまざまな事情で親と暮らせない子どもたちを受け入れる施設として歴史を紡ぎ、現在は定員36人の児童養護施設だけでなく分園型小規模グループケアや放課後児童クラブなども運営している。

八代亜紀さんは1986年2月6日に初めて同園を訪問、以来、亡くなる年の2023年4月まで、プレゼントを贈るなどして子どもたちとの交流を続けてきた。富田シスターはその思い出の一端をこう振り返った。

「10年前の熊本地震の際も、八代さんはすぐに被災地へ来てくださいました。東日本大震災のときには、八代の特産品である畳を避難所へ届けるため、何千枚もの畳を積んだトラックに自ら乗って被災地へ向かわれたこともあります。

マネージャーさんが心配しても、ご本人は『行く、行く』と言って、すぐに行動される方でした。今回も八代さんがお元気だったら、きっとすぐに故郷へ駆けつけ、力強く励ましてくださったと地域のみなさんがおっしゃいます。それほど八代さんは、故郷の人たちにとって大きな存在でした」

その八代ナザレ園は今回の地震では被害も最小限にとどまり、地域の被災者のために入浴施設を開放しているという。鎌田隆裕園長がこう説明してくれた。

「園内では棚が倒れたり、中の物が飛び出したりしましたが、幸い、子どもにも職員にもけがはありませんでした。水道は止まらず、電気とガスも約2時間後には復旧しました。

その日の夕食こそカップラーメンなどで済ませましたが、翌日からは食材も届き、子どもたちは普段と変わらない手作りの食事を食べています。八代亜紀さんからいただいた卓球台も無事で、子どもたちは地震への怖さはあると思いますが、園ではすぐに普段の生活が戻りました。

その一方で近隣には今も断水が続き、お風呂に入れない方がいます。そこで園に給水所を設け、地震の翌日からシャワーを開放しました。初日は余震への不安もあり、お湯を使う決断ができず、水のシャワーを2か所だけ開放しました。

それでも利用を希望する方が多く、翌日からは子どもたちが暮らす6つの家のお風呂も開放し、計8か所に増やしました。現在はお湯も使えるようにしています」

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