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100年分の映画愛を込めて 『ミニオンズ&モンスターズ』は創造する喜びであり原点回帰である

100年分の映画愛を込めて 『ミニオンズ&モンスターズ』は創造する喜びであり原点回帰である

ミニオンズが1920年代のハリウッドへ。新たな三人組が映画作りに挑み、サイレント喜劇から古典モンスター、往年のSFまでを縦横に駆け回る。ジョージ・ルーカスまで本人役で登場する『ミニオンズ&モンスターズ』(8月7日公開)は、100年分の映画愛を詰め込んだ、騒々しくも幸福な映画礼賛だ。

ミニオンズ、映画と出会う

ミニオンズといえば、怪盗グルーに仕える黄色い小さな軍団。あるいは、ケビン、スチュアート、ボブの三人組を思い浮かべる人が多いだろう。彼らはこれまで、時代を超えて「最強最悪のボス」を探し続け、ようやく理想の相手を見つけても、なぜか最後は自分たちの手で破滅させてきた。

そんなおなじみの笑いを受け継ぎながら、最新作はシリーズとは少し違う場所から物語を始める。中心となるのは、豊かな想像力を持つジェームズ、その才能を誰より信じるヘンリー、耳が不自由で独自のサインを使うエドという新たな三人組だ。

彼らがたどり着くのは、映画産業が急成長していた1920年代のハリウッド。そこでジェームズは、頭の中の絵や物語を動く映像に変えられる「映画」と出会う。今回は、誰かの野望を手伝うのではなく、自分たちの夢を見つけ、仲間と映画を作ろうとする物語なのである。

主人公も舞台も、これまでとは一味違う。過去作をすべて見ていなくても問題はない。むしろ、サイレント映画からトーキーへの移行、古典モンスター、往年のSFといった題材が、「アニメーションはちょっと」と敬遠してきた映画ファンを、すっとこの世界へ招き入れてくれる。

言葉が通じなくてもわかる面白さ

冒頭には、『スター・ウォーズ』(1977)の生みの親ジョージ・ルーカスが本人役で登場し、自ら声まで担当する。映画史そのものを遊び場にする本作に、これ以上ふさわしい幕開けもない。

ただし、この映画愛は、有名作を並べた名作当てクイズではない。本作の監督であるピエール・コフィンは、『怪盗グルーの月泥棒』(2010)以来、ミニオンズの声を担当し、キャラクターを育ててきたフランス人アニメーターだ。

幼い頃、テレビを見せてもらえたのは、父親が古い白黒映画を見るときだけだった。後にパリのアニメーション学校ゴブランで学び、チャーリー・チャップリン、バスター・キートン、ハロルド・ロイドらサイレント喜劇の動きと間が、テックス・アヴェリーらのアニメーションへ受け継がれていることを知ったという。

ミニオンズは何をしゃべっているのか、正確にはほとんど分からない。それでも、怒っている。企んでいる。助けを求めている。調子に乗っている。その感情は一目で伝わる。この「言葉が分からなくても通じる」力こそ、ミニオンズとサイレント映画を結び付けるものだ。サイレント映画で磨かれたのは、台詞に頼らず、表情や体の動き、物の位置、行動のタイミングだけで状況と感情を伝える技術だった。

階段を上る。転ぶ。本人だけが背後の危険に気づかない。観客は説明されなくても次に何が起きるのかを理解し、笑いながらハラハラする。劇中の動きには、命がけのスタントに挑んだロイド、災難の中でも顔色一つ変えなかったキートン、笑いに哀愁までにじませたチャップリンの面影が重なる。

驚けば目も体も伸び、現実の法則まで飛び越える動きには、古典アニメーションの過剰な身体表現も息づく。つまりコフィン監督は、ミニオンズを昔の映画へ放り込むだけでなく、彼らの笑いをその源流へ連れ帰っているのだ。

配信元: otocoto

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