締めくくりに集大成の「組踊漫才」を披露
ライブの締めくくりは、この日、学んだすべてを盛り込んだ『組踊漫才』です。冒頭で披露した「ヒーロー戦隊」のネタが、組踊を取り入れることでどう変化するのか! 島も参加して3人で漫才を披露します。
いきなり「怪人になりたい」と言い出す剛くん。すると、三味線の音色とともにヒーローに扮した玉代勢が男性の構えでゆっくりと登場し「地球ぬ平和 汚(き)がらするやから 許すくとぅならん」と唱えを披露します。
玉代勢が「ここで戦うとみんなに被害が出てしまう! 移動するぞ!」と言うと、オリオンリーグの2人は杖を取り出して舞台上を歩き回り……島が思わず、「〝とう!〟ってジャンプするだけでいいんだよ!」と叫びます。
戦いの場面では玉代勢が「いくぞー!!」と叫ぶと2人とも袖に下がり、「激しい戦いだった」と玉代勢だけが再度登場。ヒーローとヒロインが抱き合うシーンも、組踊の所作で表現され、すべてが伏線回収となる構成に客席は大爆笑でした。

「戦いのシーンを見せろよ!」「なにを見せられてんだ!!」という島のツッコミも冴えわたり、この日、いちばんの盛り上がりを見せました。エンディングで島は「うまく漫才に落とし込んでましたね。ただ、組踊の動作を漫才に入れると、あなたたちがラクできる」と笑いながら振り返りました。
僕自身、沖縄に30年以上住んでいますが、組踊は「難しい」「敷居が高い」という印象を持っていました。今回、組踊の約束事や背景を知ることでグッと身近な存在に感じられました。僕以外にもそう思ったお客さんはいると思います。
終演後に話を聞くと、剛くんは次のように手応えを語りました。
「今回は組踊の先生方が舞台に立つのではなく、芸人だけで挑戦しました。ちゃんと伝わっている実感もあったし、新しいリアクションが見られて、やってよかったです」
玉代勢は「普通の漫才を見てもらって、組踊を学んでもらって、最後に組踊漫才で伏線回収する。その面白さがお客さんにハマっていたのが嬉しかったです」と笑顔を見せました。
組踊と漫才。一見交わることのなさそうな二つの芸が融合した結果、新しいエンターテインメントのかたちを見ることができました。オリオンリーグによる〝組踊×漫才〟の化学反応から今後も目が離せません!!