リストの一番下の名前
共通の知り合いがほとんどいなかったので、招待客は夫と私それぞれで仲の良い人を呼びました。私が夫が招待した全員の名前を確かめたのは、席次表の入稿が終わったあとです。家族以外はほとんどが男性の招待客でしたが気になる名前を見つけました。
一番下にあった女性の名前について聞くと、夫は間を置いてから「昔付き合ってた人だけど、同期のマネージャーだから外せなかった」と言いました。式の1週間前のことです。先に教えてほしかったのか、断ってほしかったのか、整理がつかないまま当日を迎えました。
挨拶の列で見ていたもの
挨拶の列に彼女を見つけたときから、私は自分の表情がわからなくなりました。順番が来ても目を合わせられず、視線は胸元のコサージュで止まったまま「本日はお越しいただき、ありがとうございます」と言いました。
彼女は祝いの言葉を短く返して、すぐに場所を空けてくれました。写真の列に彼女が加わらなかったことに気づいて、安堵した自分がいます。悪いのは彼女ではないとわかっていながら、会場を見渡すたび、彼女の手前で目をそらしたのは私でした。
