スタッフがいつ戻ってきてもおかしくない状況だから…同意がある
一方、弁護側は、斉藤被告にAさんの出演や仕事を左右する権限はなく、数多くいる出演者の一人にすぎず、Aさんが内心で仕事への影響を懸念していたとしても、それを知る由はなかったと反論。同意の有無については、「自分ならどう思うか」ではなく、斉藤被告の認識を基に判断すべきだと強調した。
弁護側は、同意があると考えた根拠として、事件当時、ロケバスが施錠されておらず、スタッフがいつ戻ってきてもおかしくない状況だったことを説明。Aさんは斉藤被告の容姿を褒め、キスを避けたり、嫌がるそぶりを見せたりせず、最初のキスの後には「うれしいです。幸せです。今日一日頑張れます」と話していたことを挙げた。
さらに、2回目の行為でもAさんが斉藤被告をあからさまに避けたり、恐怖を示したりする様子はなかったと主張。3回目については、Aさんにはロケバスへ戻る必要がなかったにもかかわらず、自ら車内へ入ってきたため、斉藤被告が「自分と一緒にいたいのだと思った」と受け止め、同意があると認識するに至った経緯を説明した。
こうしたAさんの言動から、斉藤被告には不同意との認識はなく、「明らかな故意はない」として、改めて無罪を訴えた。弁護側が主張を述べる間、斉藤被告は姿勢を正して顔を上げ、モニターを注視。裁判官や弁護人へ何度も視線を移すなど、落ち着かない様子を見せた。
最後に意見を求められた斉藤被告は、Aさんの代理人に向かい、「本当に申し訳ございませんでした」と小さな声で謝罪し、深々と頭を下げた。
一方で、「裁判所には、当時、同意があったと思っていたことをご理解いただきたいです」と続け、これまでの主張を崩さなかった。
双方の主張は最後まで平行線をたどった。判決は11月16日に言い渡される予定だ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

