名簿にない名前
夏休みの間、近所の公園に集まって朝の体操の会を開いています。私は会計係で、月々の会費から景品や飲み物を用意する担当でした。最終日を前に受け取りリストを整えていると、係の1人が名前を書き足してきました。毎日参加している親子ですが、集金の名簿には載っていない家です。どうしたものかと考えているうちに、その子の母親から私宛てにメッセージが届きました。
「皆勤賞の景品、うちの子の分もお願いしますね」
絵文字つきの、当然のような文面でした。
送ってしまった返信
会費は景品代に充てている。払っていない人に配れば、集めた人から反発が起こる。名簿を見返しながら、私は返す理屈を組み立てていきました。
「景品は会費を納めている方が対象なんです」
送信してから、文面の硬さに自分で気付きました。しばらくして、短い返信が届きました。
「会費って何のことですか?」
とぼけているのだと、そのときの私は決めつけていました。
