「スタッフを抑えるのは不可能だった」と説明を受けた湯瀬氏
いっぽう、湯瀬氏は爆発後に再入館の禁止措置が実質的にとられていたのかイオンに尋ねたという。
「イオンの災害対策本部に出かけて行き、中までは入れなかったんですけど対応していただきました。『なんで(再入館の)許可をしたんだ』という話はさせていただきました」(湯瀬氏)
同氏の説明ではイオン側はその際、
「当日、現場は騒然としており、出ていく人を整理するのが精一杯で、複数ある入口から(入ろうとする)スタッフを抑えるのは不可能だった。自動扉は近づけば勝手に開いてしまう。入ろうと思えば入れるので」
との趣旨の説明をしたという。
こうした湯瀬氏の主張が事実かについてイオンに確認を求めると同社は、
「ご指摘のやり取りがあったかは、当社として現時点で確認できておりません」
とした上で、
「避難後、施設の安全確認が完了し、避難解除のアナウンスがなされる前に再入館があったという事実に対し、当社として重く受け止め、その経緯および当日の運用について事故調査委員会において検証のうえ、その原因と再発防止策を明らかにしてまいります」
と表明した。
イオンは5日に外部専門家で構成された事故調査委員会を設置すると決めた
イオンモール熊本ではほかにも、出店しているオンワードホールディングス(HD)の従業員3人がいったん施設外に避難した後にモール内に戻り、爆発に巻き込まれ死亡している。
同社が8月4日に公表した経緯によれば、従業員は爆発前、福岡市内にいた営業担当者に電話で「貴重品を取るために店舗に戻ることができた」と報告し、驚いた営業担当者が「速やかに施設の外に出るよう」指示したという。しかしその後爆発が起きて3人の連絡は途絶え、後に所持品を持った状態で遺体で見つかったという。
いっぽう、ハビタの大竹さんとBさんは自分から店内に戻りたいという意思表示はしていないと湯瀬氏は認めている。
遵守されていればこうした人たちが亡くなることはなかったはずの再入館禁止ルールがなぜ徹底されなかったのか。イオンが5日に設置を決めた「事故調査委員会」は外部専門家で構成される予定で、人的被害発生の原因解明と再発防止策の提言も同委に委嘱するとしている。
悲劇を繰り返さないため、徹底した真相解明が望まれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

