AKB48の衣装展「AKB48 大衣装展 -時代を彩った装跡-」が10月17日から28日に大丸東京店で開催されます。展示されている衣装は約400着。開催前日となる16日、これまでのAKB48の衣装の秘話や、メンバーとのエピソードについて、衣装担当の茅野しのぶさんに話を聞きました。
「卒業ドレス」はやっぱり特別
AKB48は、メンバーが卒業する際に、卒業コンサート用のオリジナルドレスを着用するのが印象的。同展示会にも、渡辺麻友さんや峯岸みなみさん、本田仁美さんなどの卒業ドレスが展示されています。
茅野さんは、これまでの衣装で一番思い入れが深い制作は「メンバーの卒業ドレス」と回答。「卒業ドレスは、ファンにとっては泣かせるドレス、メンバーにはピリオドを打てるドレス。メンバーによってはソロになる子もいれば、バラエティー、俳優、経営者といろんな道に進む子がいる中、ちゃんと“AKB48としてのピリオド”を打てないと未練が残りますよね。ですから、ドレスを作る際には“彼女たちのアイドル人生を反映したもの”というのは意識しています」と語りました。
例えば、カラフルだった大島優子さんの卒業ドレスについて、「優子は（キャッチコピーが）変幻自在のエンターテイナーで、彼女は“カラフルな南国の花”というイメージだったので、優子がいるだけで明るくて、周りを巻き込んでお祭りになる感じだったので、それを体現したドレスにしました」とし、純白の渡辺さんの卒業ドレスについては「麻友ちゃんの卒業では、何かあってもステージ上では一切（感情などを）出さなかったし、天使みたいでアイドルのために生まれたような人だったので、真っ白なドレスにしました」と振り返っていました。
こだわりが強かったメンバー
また、衣装のリクエストやこだわりが強かったメンバーについては「篠田麻里子ちゃんとか、板野友美ちゃん、あとは河西智美ちゃんですね。リボンの形とかこだわるから、彼女の要望に答えるためにいろんなことを生み出しました。実際にともーみ（河西さん）がユニットの曲は今のメンバーにも人気だと思うんですよ。（※ユニット曲を披露する際、衣装は引き継がれるため、メンバーが着てみたい衣装としても人気）」と河西さんについてのエピソードを披露。
現在ファッションブランド「Herlipto」でクリエイティブディレクターを務める小嶋陽菜さんについて、「案外、今アパレルをやってるこじはる(小嶋さん)とかはこだわりがなくて。でも、生地の組み合わせとか、衣装の直すべきところの指摘はかなり的確でした。だからアパレルをやると言ったとき、一番向いてると思いました。みんなプロじゃないからどういうふうに直したらいいか分からない中で、“こうしたらいいかも”がパッと出る人で、成功するべくして彼女のアパレルは成功したと思います」と拍手をしながら語っていました。
