最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
『ばけばけ』トキと銀二郎の別れの原因になりそうな「厳しすぎる祖父」 史実見ると実は「かなりのキーパーソン」?

『ばけばけ』トキと銀二郎の別れの原因になりそうな「厳しすぎる祖父」 史実見ると実は「かなりのキーパーソン」?


朝ドラ『ばけばけ』主人公のトキを演じる高石あかりさん。画像は「高石あかりファースト写真集 幻灯」(東京ニュース通信社刊)発売時の写真

【画像】え、北川景子級? コチラがお母さん(実母)が「松江随一の美女」と言われた実際の小泉セツさんです

勘右衛門さん、さすがに厳しすぎでは

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は、1890年に来日し『怪談』『知られぬ日本の面影』などの名作文学を残した小泉八雲さん(パトリック・ラフカディオ・ハーン)と、彼を支え数々の怪談を語った妻の小泉セツさんの生涯をモデルにした物語です。

 第3週目では、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」と、松野家の婿になった「山根銀二郎(演:寛一郎)」の結婚生活が描かれています。トキと同じ怪談好きで、優しく誠実な性格の銀二郎は、視聴者の人気を集めています。ただ、トキの養祖父で武士の時代が終わったことを認めようとしない「勘右衛門(演:小日向文世)」は、次期松野家当主となる銀二郎を毎日厳しくしごいており、SNSでは心配の声も出ていました。

※ここから先の記事では、『ばけばけ』の今後のネタバレにつながる史実の情報に触れています。

 トキのモデルで、生後7日で生家の小泉家から親戚の稲垣家に養子に出されたセツさんは、18歳のとき(1886年)に鳥取の旧士族の前田為二さんという男性を婿養子に迎えて結婚しました。しかし、稲垣家は多額の借金を抱えており、さらにセツさんの養祖父・万右衛門さんは、いずれ当主になる為二さんを武士として鍛え上げようと、厳しく接します。結果、将来を悲観した為二さんは、1887年に稲垣家を出奔してしまいました。

 その後、セツさんは大阪まで為二さんを追いかけますが、冷たくあしらわれます。そして、セツさんは1890年に正式に彼と離婚、翌年の1891年にラフカディオ・ハーンさんと出会って夫婦になりました(正式な婚姻は1896年)。史実通りなら、いずれ銀二郎も勘右衛門のしごきに耐えられなくなって、松野家を去ってしまうのでしょう。

 ほかにも、勘右衛門は11話でトキたちが寝ようとしているところを凝視していたり、13話でトキが養子であることを聞いてしまった銀二郎を口止めしようと刀で脅したりと、問題のある行動を見せています。視聴者からは、厳しすぎる勘右衛門に対し「どんどんヤバい人に見えてきた」「婿に入った家にこんなおじいちゃんいたらキツすぎる」「もともと武家が嫌だったって言ってたのに、婿殿かわいそう」といった声も出ていました。

 現状だとトキたちの人生をかき乱してしまっている勘右衛門ですが、モデルの稲垣万右衛門さんに関する情報を見ると、彼は今後の物語のキーパーソンになるようです。

 まず、1896年にハーンさんが帰化した際につけた日本名「小泉八雲」を考えたのは、万右衛門さんだと言われています。「八雲」というワードは、『ばけばけ』6話で勘右衛門が詠んだ『古事記』に載る最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」からとったものです。

 日本神話の神「素盞嗚尊(スサノオノミコト)」が詠んだとされるこの歌は、トキが恋占いをした八重垣神社の名前の由来にもなっています。勘右衛門が「八雲立つ」の和歌を詠んだ場面は、今後の伏線だったのかもしれません。

 また、ハーンさんの代表作『怪談』(1904年)に収録された物語のなかで、特に有名な「雪女」のもとになったのも、万右衛門さんの幼少期の体験談だったそうです。

『怪談』発表の10年前、1894年に出版されたハーンさんの来日後初の著書『知られぬ日本の面影』のなかの「幽霊と化け物」という項には、「雪女」の話題が出てきます。ある雪の日に、ハーンさんがセツさんの養父・金十郎さんに「(日本には)雪の神様はいないのか」と聞くと、金十郎さんは父の万右衛門さんが幼少期に見たという雪女の話をしました。

 子供の頃の万右衛門さんは、雪の日に友達の家へ向かう途中、大きな白い顔が雪のなかから現れ、あたりを見回しているのを目撃したそうです。万右衛門さんは怖くて逃げ帰ったとのことですが、金十郎さんの談によれば、雪女は人を脅かすだけの害のない妖怪だといいます。

 そして晩年、東京の大久保に住んでいたハーンさんは、小泉家に出入りしていた庭師の親子から青梅地方に伝わる「木の精霊と木こりの異類婚姻の物語」を教えてもらい、かつて聞いた松江の雪女の話と組み合わせて「雪女」の物語を考えたそうです。

 史実の万右衛門さんの情報を見ると、トキと「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」が出会ってからの物語で、勘右衛門は特に重要な人物になると思われます。今後に注目です。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(著:長谷川洋二/潮出版社)、『セツと八雲』(著:小泉凡/朝日新聞出版)、『新編 日本の面影』(著:ラフカディオ・ハーン/訳:池田雅之/KADOKAWA)

配信元: マグミクス

あなたにおすすめ