34年ぶりとなる大相撲ロンドン公演が、現地で“社会現象級”の盛り上がりを見せている。
10月19日までの5日間、英国の音楽の殿堂「ロイヤル・アルバート・ホール」で開催された公演は、約2万7000枚のチケットがすべて完売。会場は連日「満員御礼」となった。
「チケットは1席あたり平均5万円。それでも日本以外の国からも多くの相撲ファンが駆けつけ、チケット争奪戦でした」(スポーツ紙相撲担当記者)
では、なぜロンドンでの開催が実現したのか。
「大相撲の海外開催には2つのパターンがある。地元主催の“巡業”と、相手国からの“招待公演”です。今回はイギリス側からの正式な招待で、プロモートを担当したのは欧州屈指のクラシック系イベント会社『アスコナス・ホルト社』。格式あるロイヤル・アルバート・ホールで開催できたのも、そのコネクションあってこそです。コロナ禍で一度延期になっていた経緯もあり、現地の期待値は高かった」(古参相撲記者)
八角理事長(元横綱・北勝海)をはじめ、両横綱や親方衆など総勢約120人がロンドン入り。
「会場では土俵の設営だけでなく、トイレの強度を上げるなどの特別対応も行われました。食事面では、おにぎり1000個を用意したそうですが、あっという間に完食。用意した米や麺も底をついたとか」(相撲協会関係者)
さらに話題を後押ししたのが、元関脇・逸ノ城の米映画出演。彼は1900年代に力士がアメリカを旅する物語「THE Wide West」に登場しており、海外での相撲人気を象徴する存在となっている。
「いまや国内の本場所も、インバウンド観光客の増加で連日満員。相撲協会はコロナ禍で100億円以上の赤字を抱えていましたが、4年ぶりに黒字転換。今回のロンドン公演は、その再建の一環でもあります。来年にはパリ公演も決定しています」(前出・関係者)
“サムライ・スピリット”がロンドンを熱狂させた今回の興行。大相撲の「海外進出ラッシュ」は、これからが本番になりそうだ。
(小田龍司)

