「気合で乗り切れ」――そんな根性論がまかり通っていた屋外作業の現場が、法律によってついに変わった。2025年6月1日、改正労働安全衛生規則が施行され、暑さ指数(WBGT)28度以上または気温31度以上の環境で連続1時間以上の作業を行う事業者に対し、熱中症の早期発見・重篤化防止のための体制整備が罰則付きで義務化された。
違反すれば6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある。炎天下の現場が、経営リスクそのものになった時代だ。
炎天下の現場が「法的リスク」になった
これまで熱中症対策は「やった方がいい努力義務」に過ぎなかった。しかし昨年の記録的猛暑で熱中症搬送者が初めて10万人を超えた現実を前に、国はついに強制力を持った規制に踏み切った。
対象は建設・配送・農業など炎天下で働くすべての事業者。「対策していなかった」では済まない時代が始まっており、現場の担当者にとって今年の夏は、命だけでなくコンプライアンス対応を問われる場となりそうなのだ。
空調服は建設現場だけのものじゃない
そうした状況で急速に普及が進んでいるのが、いわゆる「空調服」だ。背中や脇に内蔵したファンが外気を取り込み、汗を気化させることで体表面温度を下げる仕組みで、建設現場のみならずゴルフや農業、営業の外回りまで幅広い用途で支持を広げている。
2026年の空調服市場は400億円規模に達するとされ、有名アパレルメーカーやスポーツメーカーからの参入も相次ぎ、デザイン性も格段に向上している。バッテリーも進化し、最新モデルでは最大毎秒120リットルの風量を実現しつつ、連続8時間稼働も可能なモデルが登場している。従来の「現場着」のイメージは過去のものになりつつあるのだ。
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