そんな悩みを軽減し、ライフスタイルをより快適に整える選択肢が「ピル」です。
「避妊目的で飲むものじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、ピルには目的に合わせて選べる種類とメリットがあります。
今回はピルの基本について、あんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに教えていただきます。
忙しい毎日にピルがあるとどう変わる?

仕事に追われる女性にとって、生理痛や周期の乱れは大きなストレス源です。
ピルを服用することで、生理周期を安定させ、痛みを和らげる効果が期待できます。
これにより、大切な会議や出張の日に突然の体調不良に悩まされるリスクを減らせるでしょう。
また、ニキビの改善やPMS(月経前症候群)の緩和など、美容やメンタル面での効果も見込まれます。
避妊効果に加えて、日常生活の質を高めるサポートツールとして活用できる点が、働く女性にとって大きなメリットです。
目的に合わせて選べるピルの種類

ピルはすべて同じではなく、含まれるホルモン量や目的によって複数の種類に分かれます。
ここでは代表的な4タイプをご紹介します。
超低用量ピル
超低用量ピルはホルモン量が最も少なく、副作用のリスクを抑えながら生理周期の安定などが得られるタイプです。初めて服用する人や、副作用が気になる人に適しているとされており、生理痛の軽減や肌荒れ改善にも有効だといわれています。
低用量ピル
避妊だけでなくPMSや月経困難症の改善にも用いられ、一般的に処方されているタイプです。働く女性が「毎月のつらさを減らしたい」と考えたときに選ばれることが多いかもしれません。
医師による処方が必要であり、継続的に服用することで安定した効果を得られます。
中用量ピル
ホルモン量が多めのため、主に生理周期をコントロールしたい場合に使われます。たとえば「旅行や仕事の都合で生理日を移動させたい」といったときに医師の判断で処方されるものです。
日常的な避妊目的よりは一時的な使用に向いているのが特徴です。
アフターピル
避妊に失敗した際や避妊を行わなかった際に緊急的に使用します。72時間以内の服用が推奨され、時間が経つほど効果が下がるとされています。
通常の避妊薬とは異なり、緊急避妊専用である点を理解することが重要です。
