最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
まさかの18位に低迷。目標をJ2昇格からJ3残留へ軌道修正。二度の公式声明の背景と本音【ザスパ社長・細貝萌の生き様】

まさかの18位に低迷。目標をJ2昇格からJ3残留へ軌道修正。二度の公式声明の背景と本音【ザスパ社長・細貝萌の生き様】


 最終盤を迎えつつある2025年シーズンのJ3。24年の年間運営費が5億強、トップチーム人件費が1億5000万弱のヴァンラーレ八戸がトップをひた走り、今季にJFLから昇格してきた栃木シティが追走するという“意外な構図”が依然として続いている。

 その傍らで、J1経験のある松本山雅FCや昨季J2を戦っていた栃木SCが苦戦。栃木SCと同じくJ2から降格してきたザスパ群馬も、31試合終了時点で勝点28位の18位と想定外の苦境を強いられているのだ。

 今季の群馬は、北海道コンサドーレ札幌で長くコーチを務めてきた沖田優監督を招聘。「ボールを大事にしながら攻撃的なスタイルで勝つ」という方向性でチーム作りを進めてきた。

 しかしながら、9月20日のガイナーレ鳥取戦(1-3)で5連敗を喫し、ラスト10試合という段階でJ2プレーオフ圏内の6位・奈良クラブに勝点17差の18位に沈んだことで、クラブ全体が大きな危機感と緊張感に包まれた。

 そこで、細貝萌社長が今季最初の声明を発表。「J3残留の必達はもとより、可能性がある限りプレーオフ進出、そしてJ2昇格を諦めることなく闘い抜く」と、あくまでJ2を目ざして戦っていく覚悟を示していた。

 だが、9月27日のSC相模原戦を1-1で引き分け、10月4日のFC岐阜戦は1-2で敗れたことで、順位は18位のまま。JFL降格もないとは言い切れない厳しい状況に追い込まれたため、10月9日に2度目の声明を発表。「クラブは残り8試合において目標を『J3残留』へと切り替える決断をいたしました」と訴えかけたのだ。

 この背景を、細貝社長は改めてこう語った。

「最初の声明を出した時点では、現場としっかり話をしたなかで『今まで通りの目標設定でやらせてほしい』という要望もあり、選手のモチベーションも考えて、J2昇格を目ざし続けることにしました。

 でも、そこから2試合を終えて勝点1しか積み上げることができなかった。そこで6ポイントを取るのと、1しか取れないのでは、まったく状況が違う。その現実をしっかりと受け止め、現場やサポーター団体、パートナー企業のみなさんとも話し合って、J3残留にフォーカスすると決断。それを共有し、一丸となって目標達成に向かっていく体制を作りたかったんです」と、彼は神妙な面持ちで言う。
 
 ご存じの通り、細貝社長が現役キャリアに区切りをつけたのは昨季末。1年前の今頃はまだ群馬の選手として毎日、トレーニングに参加していた。引退を決断したのは昨年10月で、社長兼GMに就任することが決まったのもその後。この1年の紆余曲折は想像を絶するものがあったに違いない。

「『この重責を担った以上、いろんなことが起きるだろうな』とは考えていましたけど、それ以上のことが起きているのは事実ですね。

 僕が社長兼GMに就任しようとした際、周りから『今は難しい時期だから厳しいだろう』と言われたのは確かです。でも、僕はその逆境を跳ね返していけると思って引き受けましたし、今も必死に取り組んでいます。

 正直、ここまで結果が出ないとは考えていなかったですし、僕自身も周りからいろんなことを言われますけど、サッカークラブは生き物。うまくいかない時期があるのも当然のこと。そこは現実をしっかりと受け止めて進んでいくしかないですね」と、細貝社長は懸命に自らを奮い立たせている。
 
 選手時代も様々な挫折を経験しているが、最たるものは2014年ブラジル・ワールドカップでの日本代表メンバー落選だろう。ドイツで寝込んでいるなか、友人のプロ野球選手の涌井秀章からのメールで落選を知ったというエピソードを細貝社長は語ったことがあったが、当時の悔しさと今の悔しさはまた異質のものがあるという。

「現状に対して相当な悔しさがありますけど、正直、選手で結果が出ない時よりも悔しいですね。自分が選手だったら『なぜプレーがうまくいかないのか』とか『次の試合でどうにかしてやる』というマインドになれますし、自分自身のアクション次第でチームを勝利へ導くことができる可能性がある。だけど、今はそういうことはできませんよね。ゲームコントロールができない分、勝点を取れない時は選手の時よりも、もどかしさを強く感じますし、ダメージも大きい。それはこの仕事をするようになって初めて分かったことです」

 そういう時、細貝社長は一体、どうするのか。もちろん元トップアスリートで、今も早朝からランニングをしたり、筋力トレーニングを続けており、やけ酒を飲んだりするとは思えないが、不安定なメンタリティのまま練習拠点のザスパークや本拠地・正田醤油スタジアム群馬に顔を出すわけにはいかない。目下、彼なりに消化する方法を探している様子だ。

「たとえば走りに行く時間を作ったりだとか、もう選手じゃないのにトレーニングで吐きそうになるくらいメチャメチャ追い込んだりもしましたし、この立場で精神面をコントロールするのは本当に大変なことではありますね(苦笑)。

 厳しい成績もあいまって、『お前にその立場はムリだ』という声も聞こえてきますけど、今は何としても乗り越えていくしかない。僕を支えてくれる会社の人たちやパートナー企業のみなさん、家族といった周りの人たちがいることは大きな財産ですし、『自分の行動を見てくれる人は必ずいる』と思えることが、大きなモチベーションなのは間違いない。クラブのトップとしてやれることを、すべてやっていきます」
 
 本人もキッパリ言い切ったが、試合は待ってくれない。二度目の声明直後の10月12日には八戸戦を0-4で落とし、チームはさらなる緊迫感に包まれている。

 この結果は関係者にとってショッキングなものだったに違いないが、10月18日と同25日には、福島ユナイテッドFCと奈良とのホーム2連戦が待ち構えており、何としてもここで浮上のきっかけを見出さなければならない。

 今季の群馬はホームでの勝率が芳しくないだけに、応援してくれる地元の人々のためにも、ここは勝点を重ねることが肝要なのだ。

 細貝社長も昨季までピッチに立った人間の1人として、沖田監督や選手たちに寄り添いながら、苦境打開に尽力していく構えだ。果たしてチーム状態は好転するのか。群馬にとって今はまさに正念場だ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

【画像】美女がずらり!! 真野恵里菜、平愛梨、高梨臨…新旧日本代表を支える”タレント&モデルの妻たち”

【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介

【記事】「大谷翔平って何であんなに凄いの?」中村俊輔の素朴な疑問。指導者としてスーパースター育成にも思考を巡らせる
配信元: SOCCER DIGEST Web

あなたにおすすめ