タイトル『泥中の華』に込めた思い
取材会では、印象的なタイトル『泥中の華』に込めた思いも明かしました。

蔦谷は10代でバセドウ病を発症し、甲状腺眼症による眼球突出や原因不明の吐き気やめまいなどの症状に苦しみました。2年弱の間に計6回ほどの手術を受け、やりたいことを諦めざるを得ない時期もあったといいます。その後、泥の中から美しい花を咲かせる蓮を表す仏教用語「泥中の蓮」に出会い、その言葉に救われたと振り返りました。
「10代から22歳くらいまで、なんとなくずっと不運が続いていたんです。やりたいことを見つけても病気になったり、手術をしなければならなかったりして、諦めたことが多くて。でも病気が治ってから、もう一度、『何がしたい?』と考えて、挑戦を繰り返していたら、こうして写真集を出させてもらえるまでになりました」
「泥のような経験があったからこそ…」
さらに、苦しかった過去を振り返り、タイトルに託した願いをこう語りました。
「泥のような経験があったからこそ、花になろうとしている。この言葉を知ったおかげで、苦しかった人生に意味があったなと思って、すごく救われたんです。私がこうやって救われたみたいに、この言葉を知って、ちょっと気持ちが楽になる人が1人でも増えたらいいなと思って。クセが強いんですけど、こういうタイトルにさせていただきました」
最後に、どんな人に手に取ってほしいかと尋ねられると、「王道の写真集ではない」と断言。そのうえで、自身と同じように個性を抱える人への思いを口にしました。
「私はあまりいないくらい背が高かったり、ちょっと個性強めな人だとは思ってるんですけど、その自分の特性を生かせた写真集です。社会と普通に馴染めない人でも、その個性を嫌なものだと思わないで、少しでも元気になってくれたらいい。これを見たことによって、勇気や元気が湧いたらいいなって思っています」

取材会終了後にはファンへ写真集を直接届ける先行お渡し会も行われ、寄せられた温かい応援の声に笑顔で感謝を伝えました。