MotoGPオーストラリアGPの初日を絶好調に終えたマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)だが、レースで勝つことは難しいかもしれない。
ベッツェッキはオーストラリアGPのプラクティスでは、1分26秒580というコースレコードを更新するタイムをマーク。さらにその後は1分26秒492までタイムを縮め、現チームメイトのホルヘ・マルティンが2023年(当時はドゥカティ陣営のプラマック)で記録した1分27秒246というこれまでのレコードを大幅に塗り替える速さを発揮した。
絶好調なベッツェッキだがこのままポールポジションから勝利、とはいかない可能性が高い。前戦インドネシアGP決勝でマルク・マルケス(ドゥカティ)と接触したクラッシュで責任があると判断され、ダブルロングラップペナルティを科されてしまったためだ。
アプリリアのチームマネージャーのパオロ・ボノラは、MotoGP公式に対し次のように語った。
「正直言って、かなり難しいだろう。現実的に考えればものすごく難しい」
勝利の可能性について訊かれたボノラは、そう答えた。
「FP1とプラクティスでは何度もロングラップ(の練習)を行なったが、ペナルティを受けると5秒は少なくとも失ってしまうようだった。つまり、(勝つには)決勝全体のレースタイムすら更新しなくてはならないということだ」
「それは非常に難しい。だが、我々もベストを尽くす」
なおボノラはそういった状況はともかく、ベッツェッキの走りは素晴らしいものだと絶賛している。
「信じられないほどだ。彼は信じられないようなラップを、2度もやってみせた」
「レコードを2度更新したんだ。これはつまり、彼がバイクに凄く自信を感じられているということなんだ」
「我々のバイクは昨年もこの場所では良い調子だったというのはある。結果としてはそうでもなかったかもしれないが、我々はこうした流れるようなコースで他コースよりも苦しまないんだ」
「そしてマルコがここで特別な力を発揮しているというところもある。1周目から良い感じを得られているようだった。だからマルコのエネルギーに感謝だ」
「彼は決勝でダブルロングラップペナルティを消化しなくてはならないから、普段よりもエネルギーが必要だ。これはつまり、決勝を通じて何度もレコードを出すような走りをする必要があるということだ」
「それは冗談だが、彼にとって重要なのは、自分がバイクに良いフィーリングを感じていて、彼もレースに加わっていると示すことなんだ。今シーズンも終盤になっているが、彼はとてもいい調子なんだ」
そんなベッツェッキだが、インドネシアGPでの転倒の影響が尾を引いている。タイムには影響していないものの、体には痛みがかなり残っていると彼は語った。
「痛みがもう少し良くなるのを期待していたんだけどね」
「今朝は悪くなかったけど、午後にはより苦しむようになった」
「バイクに乗っているときは良い感じだったよ。肉体的にはちょっと辛いけど、アドレナリンが出て助けになってくれる。それにバイクの調子が良い時には、何でも楽になるものだ」
「とはいえまだ初日だ。レース距離を走るのがいちばん厳しいよ。しかも(決勝は)最後だしね」
「肉体を同じコンディションに維持できるように取り組んでおく必要がある。バイクに乗ると、体にはかなり負担がかかるし、コンディションを整えるのは難しい。でも少なくとも状態を維持していきたいね」

