レッドブルの角田裕毅は、F1シンガポールGP決勝の1周目でポジションを落としたことについて、不運な状況ではあったものの、ウォームアップにも改善点があり、言い訳は出来ないと語った。
角田は13番グリッドからレースをスタートしたものの、1周目に17番手までポジションを下げてしまった。レースペース自体は悪くなかったものの、抜きにくいシンガポールでライバルに抑えられ、結果として12位とポイントに届かなかった。
オースティンでこの出遅れの要因について聞かれ、角田は次のようにシンガポールGPを振り返った。
「理由は明白でした。ウォームアップで改善できた点があります。でも同時に……そういうこともあるんです。不運な状況になることもあります。僕が行こうとした場所のほとんどで、インでもアウトでもとにかくクルマが突然目の前に現れたんです」
「そういうことはレースでは起こります。10レースに1回くらいは。それでも、改善できる点はあるし、そこに集中したいです。ウォームアップももっとうまくやれたはずで、それができていればもっと良い結果が出たかもしれない。でもそれは常に学びです。キャリアの道のりの一部であり、常に学び続けています」
今の角田は、来季のシートを確保するために何としても結果を出さなければならない立場だ。一方でレースで、それも1周目のリタイアなど論外。そうした背景もあり、保守的になっていた側面はないのかと質問されたが、角田はそれを否定はしなかったものの、影響は少ないはずだと主張した。
「難しいですね……スタート位置を考えると、失うものはほとんどありませんでした。シンガポールでは13番手スタートで、オーバーテイクが難しいことは承知していました。オープニングラップでオーバーテイクをしたいという意欲は常にあります。だから必ずしも保守的だったとは言えません」
「ただ先程言った通り、どのコーナーでも、インサイドやアウトサイドを狙うと、前のクルマが思ったより早くブレーキをかけてきたんです。アウトサイドのドライバーが、ほとんどのコーナーで僕より遅くブレーキングできた。それが問題でした。こうしたポジショニングやブレーキングへの自信は、ウォームアップの影響も加わっているのかもしれないです。もちろん、それらが要因の一部ではありますが、影響はごくわずかだと思います」
「正直言い訳にはなりません。当然オープニングラップでリタイアしたくはないですし、F1を始めたときからそういう状況は常にありました。特にレッドブルでは、スタート位置が後ろでもポイント争いができる競争力のあるマシン、良いパッケージを持っていると分かっています。だから常に注意深くいたいです」
「ただ、この状況にはもう慣れたし、実際ほとんどのレースでは順位を落とすより上げる方が多いんです。正直なところ、順位を落としたのはおそらく数レースのうちの1回だけでした。つまり、個別のケースとしてシンガポールで起きたことは、単に不運だったと考えています」
「改善すべき点は常にあります。今回はウォームアップでの課題でしたが、次回はそれを実行します。そして、より良い状況になることを願っています」
レッドブルはライバルたちとは違い、現行マシン開発を継続して自分たちの方向性が正しいことを確認しようとしている。レッドブルのテクニカルディレクターであるピエール・ワシェ曰く、今季中にまだアップグレードが予定されているという。
シンガポールGPでは、マックス・フェルスタッペンと異なるフロントウイングを使用していた角田は、このアップグレードについてこれまでと同様、フェルスタッペンより後から受け取ることになるのかと聞かれ、次のように答えた。
「そうは思いません。多少の違いはあるでしょうけどね」
「スパと比べて、僕とマックスの差はそれほど大きくありません。ですが正直なところ、実際にそのパッケージを使ってみるまで分かりません」
「シンガポールでの仕様については、おそらく理論上はそれほど大きな差ではありません。ですが(アップデートは)シンガポールで僕が抱えていた制約が……その領域を確実に改善してくれるはずです。だから、絶対に過小評価はできません」
「ただ、特にこういう状況なのでパッケージの違いよりも、自分自身に集中できることが何より嬉しい。今のところは満足しています」

