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「金融機関に退職金の相談はNG」20年で600万以上減った平均金額、会社にも国家にも頼れない時代の最強の投資先

「金融機関に退職金の相談はNG」20年で600万以上減った平均金額、会社にも国家にも頼れない時代の最強の投資先

最強の投資先は健康と家族

しかし金融商品に投資するよりも、実は定年後の人たちには、もっと有効な投資先がある──それは自分の健康だ。

地方自治体などが主催する健康診断をしっかり受けることは大前提として、自分のおカネで年に一回、人間ドックを受けることをお勧めする。そして人間ドックを受診するに際しては、あらかじめ自分の体のウィークポイントや病気リスクを把握しておくことだ。

健康に生きる自分をいかに保つか──そのための投資こそ最優先で考えるべきだ。そして次に大切な投資先は、家族だ。

定年を迎えて退職金も出た。これからは、ゆっくりと家族と過ごそう。そう考えていたら、妻に宣告される。

「ようやく、この日がやってきました。あなたと過ごした30年間は、ただただ苦痛な日々でした」

家庭を顧みてこなかった男性が、このような逆襲に遭うのは珍しくない。

しかし、会社にも国家にも頼れない時代、これからのセーフティネットは、「人とのつながり」である。そして、「コミュニティとのつながり」ではなく、「家族とのつながり」こそが、最強のセーフティネットとなるのだ。

家族との「楽しい体験」や「思い出づくり」に投資することは、金融投資などよりも、ずっと大切な「投資活動」だと思う。それによって家族の絆が強くなれば、定年後の生活は、ずっと豊かさを増すはずだ。

文/佐藤優

『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』 (Hanada新書)

佐藤優 (著)『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』 (Hanada新書)2025/9/181,089円(税込)192ページISBN: 978-4868011071

知の巨人が、たどり着いた人生の最終結論
佐藤優が「定年後に特化した知の技法」をはじめて完全伝授。
「定年後が人生で一番楽しい」が手に入る!

定年後に「遅すぎる」は一切ない!
人生は晩年こそが華である!

「還暦を迎えた人たちがどんな心構えを持ち現実的にどう対応すべきなのか?
人生の最終コーナーを回って自分のゴールを達成するためには、何が必要なのか?
嫌いな人たちにまで交友範囲を広げて、それを維持する必要はない。
残された人生の時間を、ストレスなく生きることに集中すべきなのだ。
本書は、私のこれまでの人生の集大成だと考えている――佐藤優」

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