最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
体験ルポ芸人・コラアゲンはいごうまんが見た「バックステージのYAZAWA」

体験ルポ芸人・コラアゲンはいごうまんが見た「バックステージのYAZAWA」

 体験ルポ芸人のコラアゲンはいごうまん(56)は、矢沢と武道館のステージに立った唯一無二の語り部だ。熱血指導の模様から意外すぎる素顔まで、リアル伝説を語り尽くす!

 矢沢永吉さんが04年の年末に日本武道館で5日間のライブをやったんです。その時に、バックコーラスエキストラを100人募集するという話でね。当時、所属していた事務所にもその案内が届いたので「これはネタになるぞ」と何とか潜り込んだんです。

 最初のリハーサルに行ったら現場がすでにピリピリムードでね。そこへスタッフの人が僕らのところへ来て、「今からボスが直接指導するから」って。ボスっていうのは矢沢さんですよね。ほんで、緊張しながらみんなで待ってたら、向こうのほうからやってくるんですよ、ボスが。ゆっくりした足取りで、どっからどう見ても永ちゃんってわかる歩き方で。もう登場した瞬間に100人全員が「よろしくお願いします!」って最敬礼ですよ。でも矢沢さんは、華麗な足取りで僕らの前をスーッと通り過ぎたので「あぁ、やっぱり僕らには挨拶なんてせえへんよな」って思ってたら、こちらにくるりと向き直って「ヨロシク!」って。このタイミングで挨拶なんや!うわぁ〜かっこええわって思いましたよ。

 ちなみにこの仕事で、僕らが与えられた役割は、アンコール曲の「星に願いを」を歌う時にキャンドルを持ってステージに登場するというもの。そのリハーサルでは、どうやって出るのが正解なのか、誰もわからへん。とりあえず普通に出てみたら、矢沢さんが「みなさん、それはただ歩いてるだけ」ってダメ出しですよ。ほんで、矢沢さんみずから身振り手振りで指導してくれたんですけど、「クラシカルに。クラシカルに。クラシカルに。バーン」って、何のことかわからへん(笑)。

 まわりの人たちに相談すると、たぶん格調高く歩けってこと? となって。ほんで無我夢中でもう一回やってみたんです。ほんだらね、矢沢さんが、ゆっくり数回拍手をした後、「結論を言おうか。グレート。あなたたち天才。一度しか言ってないのにここまで飲み込めるなんて‥‥。アンビリーバボービューティフル!」って言うて(笑)。その褒め方に、僕らは心を持っていかれ、「ボスのために頑張るぞ!」と気持ちがひとつになったんです。

 ライブ初日もすごくてね。コーラス用の楽屋で出番を待っていたら、矢沢さんが突然やってきて「今日、ヨロシクで」って。エキストラにも挨拶してくれるなんて、素敵な人やなって思いましたね。

 いちばんすごかったのが、ライブの3日目あたりかな。僕らの出番は2回目のアンコールの時なんで、1回目のアンコールが始まったら舞台袖に移動するんですけど‥‥2回目のアンコールが急遽なくなって僕らの出番もなくなったんです(笑)。まわりの人らも「え〜!!」って驚いて。「永ちゃんやから許されるんや!」って。

 実はそれから2年後、音楽フェス「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に、事務所の先輩だった梅垣(義明)さんのお手伝いで行った時に、矢沢さんと再会したんです。

 この時にね、出演者用のトイレはひとつしかないとスタッフさんに聞いたので、これはチャンスやと。あの時は叶えへんかったけど、何とか握手してもらおうと思って、その公衆トイレでずっと待ち伏せしてたんです。列の後ろに並んで自分の順番が来たら、また後ろに並び直してを繰り返してたら、遠くのほうからそれらしき声が聞こえてきたんです。パッと振り返ったら取り巻き数人を連れた矢沢さんですよ!

 あの永ちゃんがトイレの順番にちゃんと並ぶんですよ。ちょうど僕の後ろに来たんで何とか話しかけようと思ったけど、握手とかサインは禁止って聞いてたから‥‥。グズグズ迷ってる間に、僕のトイレの順番が来たから、思わず「どうぞ、お先に」って言うてしまったんですよ。ほんだら矢沢さんも、一瞬ビックリして小さい声で「どうも、ヨロシク」って、お礼を言うんですよ(笑)。

 それでもう、チャンスは二度とないぞと自分に言い聞かせてね。矢沢さんがトイレから出てきた瞬間に、目の前に飛び出したんです。夢中で自己紹介とバックコーラスの件を早口でまくしたてた後、「握手してください!」って、決死の覚悟でお願いしたら「‥‥ションベンした後だけど、いいの?」って(笑)。もちろんです! って握手をしてくださって。

 ほんだら、後ろのほうから梅垣さんが走ってくるんです。よく普段から「あんまりミーハーなことすんなよ」って注意する人だったんで叱られるんかなって思ってたら、「僕も大ファンなんです〜握手お願いしてもいいですか〜?」って、お前もかい! ってツッコミましたけどね(笑)。

 やっぱり矢沢さんとの思い出は、僕の大切な宝もんですわ。「リーダー論」というテーマの企業セミナーなどで話すと毎回大ウケの鉄板ネタ。これからも矢沢伝説を語り継いでいきますんで、ボス、今後ともヨロシク!

配信元: アサ芸プラス

あなたにおすすめ