F1アメリカGPのF1スプリントが行なわれ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。チームメイトの角田裕毅は、18番グリッドからのスタートだったが1周目の混乱に乗じてポジションを上げ、7位2ポイントを手にした。マクラーレン勢は、痛恨の2台リタイアで終えた。
この日もサーキット・オブ・ジ・アメリカズは晴天。気温29度、路面温度43度というコンディションで、F1スプリントのスタート時間を迎えた。
しかしそのレースは大波乱の展開となった。ポールポジションからスタートしたフェルスタッペンは無難にターン1をクリアしたが、その後方ではマクラーレン勢2台が横並びに。そしてターン1ではオスカー・ピアストリがクロスラインを取り、ランド・ノリスを抜きにかかった。しかしそのイン側にはニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)がおり、両者接触。ピアストリはマシンの片側が浮き上がるような格好となり、ノリスを道連れにクラッシュしてしまう。ヒュルケンベルグのさらにイン側にはアストンマーティンのフェルナンド・アロンソがおり、ヒュルケンベルグとしても逃げ場がなかったのだ。
これでマクラーレン勢はまさかの全滅。アロンソもヒュルケンベルグと接触したことで、ここでレースを終えることになった。
なおこの混乱に乗じて大きくポジションを上げたのが角田だった。角田は18番グリッドからのスタートだったが、ヒュルケンベルグのマシンから脱落したフロントウイングを踏み越えてターン1のイン側を突破。一気に6番手まで浮上してみせた。しかし角田のマシンにはヒュルケンベルグのフロントウイングが引っかかってしまったことでペースが上がらず、ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンに抜かれてしまい7番手となった。それでも、11ポジションアップだ。
各所にマシンがストップし、さらにパーツの破片が散乱したことでセーフティカーが出動。角田のマシンに引っかかったフロントウイングは、幸いにも外れてくれた。
セーフティカーが解除されたのは6周目から。先頭のフェルスタッペンに、メルセデスのジョージ・ラッセルが喰らいつく展開。3番手をカルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)が追いかけた。
8周目のターン12では、ラッセルがフェルスタッペンのインに飛び込み、オーバーテイクを狙った。しかしこれは強引。ラッセルは止まりきれずにコースオフし、これを避けるためにフェルスタッペンもコース外に逃れるしかなかった。
その後はフェルスタッペンが徐々にラッセルとの差を広げていき、最終的には完勝。F1スプリント今季2勝目、通算13勝目となった。ちなみにスプリントレース13勝という数字は、2番目に勝利数が多いドライバー(3人)でも2勝であることを考えると、いかに驚異的な数字であるかがわかろう。
3位サインツJr.は大金星と言える。終始フェラーリ勢に迫られたが、なんとかこれを阻止。レース終盤、エステバン・オコン(ハース)とランス・ストロール(アストンマーティン)がクラッシュしたことで2度目のセーフティカーが出動したことも、このポジションを守り切る後押しとなった。
角田は終始アルボンを追いかけたものの、レース終盤のセーフティカーによって攻撃のチャンスを失ってしまった。しかしそれでも18番手スタートから7位入賞。予選では不運に見舞われたが、決勝では幸運を自らの”進路”でこじ開けてみせた。
8位にはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が入った。アントネッリはオリバー・ベアマン(ハース)と長く争っており、チェッカーを受けた時にはベアマンの方が前であった。しかしベアマンは、アントネッリを抑え込む間にコース外を走行しており、これにより10秒のタイム加算ペナルティを受け、15位に降着となった。
19周のレースであったが、リタイア合計5台、ダメージによるピットストップ2台という、大波乱の展開となった。
そんな中でもマクラーレンの全滅は衝撃的であった。一方でフェルスタッペンが勝利したため、ピアストリまで55ポイント、ノリスまで33ポイントというところまで接近することになった。

