最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
オークス馬カムニャックの“一強”は崩れず 気になる新興勢力の2騎【秋華賞】

オークス馬カムニャックの“一強”は崩れず 気になる新興勢力の2騎【秋華賞】

10月19日、3歳牝馬三冠の最終戦・秋華賞(GⅠ、京都・芝2000)が行なわれる。

 今年は桜花賞馬エンブロイダリー(美浦・森一誠厩舎)、オークス馬カムニャック(栗東・友道康夫厩舎)と春季二冠の勝ち馬が参戦。その二冠でいずれも2着したアルマヴェローチェ(栗東・上村洋行厩舎)が故障で回避した以外は、トライアルレースの上位組も順調に駒を進め、充実したメンバーが揃った。

 さて早速ではあるが、今回の概説から述べると、オークス馬カムニャックの一強というくびきからは逃れられない。

 桜花賞ではエンブロイダリーにクビ差、オークスではカムニャックにアタマ差まで迫ったアルマヴェローチェを欠くとなると、距離に不安の残すエンブロイダリーを含め、カムニャックを真っ向から倒せる逸材が見つからないからだ。事実、桜花賞では2~3着の間に2馬身1/2、オークスでは同じく1馬身1/4差が付いており、アルマヴェローチェ以下とは決定的な力の差が見えている。

 その逆に、主役に次ぐ2番手以下は大混戦だと見ているが、それは後述する。
  カムニャックは新馬勝ちのあと、アルテミスステークス(GⅢ)を6着、エルフィンステークス(L)を4着と取りこぼして桜花賞への出走はならなかった。しかし次いでのフローラステークス(GⅡ)を圧勝すると、その勢いをもって臨んだオークスでは、直線11番手から鋭い末脚を繰り出してアルマヴェローチェを際どく交わして優勝。”樫の女王”の座に就いた。

 今週はトライアルのローズステークス(GⅡ)から始動。最終コーナーで他馬に接触する不利をものともしない強靭な末脚で2着に1馬身半差を付けて快勝。新興勢力に力の差を見せつける結果となった。

 17番枠という外枠に入ったが、友道康夫調教師は「2000mは一番成績を残している距離ですし、前走のようないいポジションが取れる競馬ができれば、京都の内回りでも問題ないと思います」と、気にする様子もない。ここは断然の本命として推す。 前日オッズでは3番人気に支持されたセナスタイル(栗東・安田翔伍厩舎)はトライアルのローズステークスで3着に入り優先出走権を確保した。よって、2番手にピックアップしたい。

 セナスタイルは本年1月の新馬戦を勝ち上がって、すぐに休養入り。8月の1勝クラスを際どく制すると、ローズステークスでは、かなり荒っぽい進路取りをしながら(鞍上の岩田康誠騎手は2か所で斜行による過怠金を課されている)、馬群を縫うように急追して3着に食い込んだ。能力の底を見せていないという意味で、伸びしろの大きさは本馬が一番。ゲートが遅いため今回も後方からの競馬になるだろうが、うまく馬群がさばければ一発の可能性は十分ある。期待を込めて対抗としたい。

 3番手も新興勢力から2番枠という好枠を引いたルージュソリテール(栗東・藤原英昭厩舎)を狙う。

 春はオークス・トライアルのスイートピーステークス(L)を2番手から抜け出すセンスあふれるレースぶりで制したものの、その後の調整に順調さを欠いたため休養に入った。復帰戦のローズステークスには馬体重が前走比+20㎏という数字で出走。太めには映らなかったが、直線の伸びを欠いて10着に沈んだ。

 しかし着差は0秒6と悲観するべきものではなく、ひと叩きされた上り目が見込め、またキャリア4戦というフレッシュさも魅力。前々で上手く流れに乗れれば、馬券圏内に食い込んできても驚けない。手綱がダービージョッキーの北村友一騎手に渡ることも、新味を引き出す可能性が感じられて面白い。藤原英昭調教師も「機動力があって、終いの脚もしっかりしており、どんな競馬でもできる。勝負できる馬だと思っているので期待したいです」と腕を撫している。
  この3頭を中心視し、流す相手に指名したいのは5頭だ。マピュース(美浦・和田勇介厩舎)は52㎏という軽ハンデを生かして中京記念(GⅢ)で古馬を一蹴した。パラディレーヌ(栗東・千田輝彦厩舎)はオークスで0秒3差の4着に食い込んだ。能力が光る。

 ローズステークスでしぶとく伸びて2着に入ったテレサ(栗東・杉山晴紀厩舎)、スローペースになった紫苑ステークス(GⅡ)でクビ差の2着まで脚を伸ばしたエフフォーリアの全妹ジョスラン(美浦・鹿戸雄一厩舎)、紫苑ステークスを3着として出走権を掴み3度手綱をとった坂井瑠星騎手を再び迎えることができたダノンフェアレディ(栗東・橋口慎介厩舎)まで、幅広く狙いたい。

 なお、距離不安が先立つエンブロイダリーと、前進気勢が強すぎるエリカエクスプレスの2頭は思い切って無印とした。

文●三好達彦

【動画】秋華賞に臨む精鋭18頭の参考レース

【記事】127度目のGⅠ挑戦でついに開花…鞍上の鬼気迫るラスト執念は見事! ウインカーネリアンの“晩成血統”熟知したトレーナー、陣営の手腕【スプリンターズS】
【画像】長澤まさみ、見上愛、松本まりか...全国の競馬場を盛り上げた“美人女優たち”を紹介!
配信元: THE DIGEST

あなたにおすすめ