MotoGPオーストラリアGPではトラックハウスのラウル・フェルナンデスが初優勝を達成。しかしフェルナンデスとしては今日勝てるとは思ってもいなかったのだという。
フェルナンデスはオーストラリアGPでは好調で、予選4番手を確保。スプリントではマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)には敵わなかったものの2位となった。
いい流れで臨んだ決勝レースでは序盤から2番手を走行。トップを走っていたベッツェッキはインドネシアGPのクラッシュが原因でダブルロングラップペナルティを消化しなくてはならなかったため、フェルナンデスが先頭を引っ張ることとなった。
彼はペドロ・アコスタ(KTM)に後ろに迫られていたものの、中盤以降はハイペースな走りでライバル達を置き去りにした。最後はファビオ・ディ・ジャンナントニオ(VR46)が追い上げたが、リードを上手く活かして1.4秒差を残してトップチェッカーを受け、キャリア初優勝を果たした。
フェルナンデスは勝利を喜んだが、実は今日勝てるとは思ってはいなかったのだという。
「いや、まだ信じられないよ」
レース後の記者会見でフェルナンデスはそう語った。
「今朝チームとミーティングをした時は、表彰台は非現実的でかなり難しいと考えていたんだ。まさか勝利を掴めるとは思ってもいなかった。だから本当に嬉しいよ」
「自分だけじゃなく、チームにとっても、そして家族にとっても嬉しいことだ。特に弟(Moto3に参戦中のエイドリアン・フェルナンデス)だ。いつも僕のことを応援してくれているし、今日もそうだった」
フェルナンデスは先頭でレースを引っ張っているときは、自分のことだけに集中しようと考えていたと話した。
「ペドロを抜いた後は、マルコと同じようなペースがあることが分かった。それで今日はもしかするぞ、と思うと同時に、ミスは避けないとと思っていた」
「そこからはただ自分の事に集中しようとしていたよ。余計なことを考えないように、この瞬間を楽しもうとね」
「ラスト4周はミスをしないように頑張っていたけど、(バイザーの)ティアオフシールドを剥がしたら、ハンドルを握れなくなっちゃったんだ。でもこれも役に立ったよ。少なくとも、勝ちたいなら落ち着かなくちゃいけないと思わせてくれた。そして、勝つためにはもっと落ち着けとね」
「でも最後はヘルメットの中で叫んでたよ」
「終盤4周はタイヤの落ち込みがかなりひどくて、ただ生き残ろうとしていた。でももっと厳しかったのは、最終ラップはもうずっと泣いていたことだ。だって今朝は勝てるだなんて思いもしなかったんだから」

