F1第19戦アメリカGPは、現地10月18日にスプリント・レースと予選が行なわれた。レッドブルの角田裕毅は前者で7位入賞、後者ではQ2敗退の13番手に終わっている。
18番グリッドからのスタートという厳しい条件下でスプリントに臨んだ角田。スタート直後、マクラーレン勢に接触で混乱が生じた際、後方でインに入ったため接触を避けられ、一気に7番手まで浮上。他ドライバーのパーツを拾ってしまうトラブルはあったものの、19周の間に順位を守り切り、2ポイントを獲得した。
思わぬ形で好結果を残し、この勢いをもって臨んだ予選ではQ1で1分33秒935を計測。14番手で何とかクリアした。しかし続くラウンドは1分33秒466にとどまり、2戦ぶりのQ3進出とはならなかった。
2日目を終えた後、角田は「今日は、良いことと悪いことが混ざった1日でした」と総括。スプリント・レースについては「とても良かったです。1周目は本当にいろいろ起こりました。ターン1で前の車をオーバーテイクしようとブレーキングを遅らせて攻め込みました」と振り返り、以下のように続けている(F1公式サイト『F1.com』より)。
「イン側に飛び込むのはリスクがありましたが、やる価値がありました。その結果、11個もポジションを上げられましたが、同時にデブリを拾ってしまい、さらに半周近くも別のフロントウイングをつけて走る羽目になりました。2つのフロントウイングで走って、あのようにリカバリーできたのは良い結果だったと思います」 一方、予選については「フィーリングは良かったですが、Q2のラストアタックは少し複雑な展開になりました。とても良い感じで走れていましたが、トラフィックに引っかかってしまい、リアム(・ローソン/レーシングブルズ)とアルピーヌにブロックされました。もしあれがなければ、Q3に進めていたと思います」と、ライバルに走行を妨げられたと強調した。
「今は普通の予選ができていないような気がして、本当にフラストレーションが溜まります。車も良いパフォーマンスを発揮できているし、かなり良い感触も得られていただけに、最後のラップが上手く噛み合わなかったのは残念です」
「ただ、ポジティブな面としては、今朝のスプリントでレースペースが良く、そして適切なリスクを取れば順位を上げられると示せました。明日に向けては、それが希望になります」
英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』によれば、角田はメディアのインタビューでもQ2の一件について言及している。「リアムはターン11まではすごくゆっくり走っていて、コーナーの真ん中で僕を待っているようでした。Q3に進めるだけのペースがあったのに、それで全てを失いました。本当にイライラします」と指摘。無線でも「わざと邪魔をしている」と怒りをあらわにし、ローソン本人と話し合うと明言。そのうえで、「毎回こうだから、僕はいつも気をつけなければいけない」と不満を吐露した。
これに対し、ローソンは「一体何を言っているのか、全く分からない。どこで僕が彼の前にいた(塞いだ)のか、全く思い当たらない。ユウキが何を不満に思っているのか、本当に分からない」と妨害を真っ向から否定。ガスリーは「ドライバー同士でどうやって他の車を前に行かせるかはお互い理解している。セクター1の真ん中で譲るなんてあり得ない。彼は僕の譲り方に不満を持ったようだが、正直理解できない」と、それぞれ不快感を示すコメントを残している。 これを報じた『THE RACE』は、「入手可能なデータを見る限り、そのラップでローソンが角田のタイムを失わせたという証拠は全くない。角田がターン11に近づく時点で、ローソンはすでに十分前方におり、コーナーを抜けて安全な距離を取った後にスローダウンしている」との見解を示す。
そしてガスリーの件では以下のように、やや皮肉も交えてこの件を総括した。
「ローソンの『妨害疑惑』と同様に、ガスリーが角田のタイムを奪ったという明確な証拠もほとんどない。角田がQ3進出に必要だったのはわずか0.228秒だったが、実際にはその差以上に、ターン11へ向かう前のラップ前半での走りの乱れが大きく響いていた。もし角田がレッドブルでの17戦中12回目となるQ3進出失敗の理由を探しているのだとすれば、残念ながらその原因は、彼が取って代わった相手(=ガスリー)ではなく、自分自身のなかに求めるしかない」
もっとも、レッドブルのローラン・メキース代表は、この日にマックス・フェルスタッペンがスプリント優勝、予選ポールポジションという完璧な結果を残した「力強い1日」において、角田についてもポジティブに評価している。
「(スプリントの)オープニングラップはかなり印象的で、10個以上も順位を上げ、貴重なポイントをチームにもたらしてくれた。予選ではQ3進出こそ叶わなかったが、スプリントで示したように、この位置(13番手)からでもポイントを争えるはずだ」
各国専門メディアの報道では、どのように報じられたのか。例えば、ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』は「オースティンでのスプリントで見事な追い上げを見せた後、『ナンバー22』は、その数時間後の予選ではリズムを維持するのに苦しんでQ2敗退と、再び輝きを放ったフェルスタッペンとは大きな差がついた」と、妨害にはあまり触れずに伝えている。
前出の『THE RACE』は、「米国GP予選の勝者と敗者」と題した記事で、角田を後者のひとりに選定し、「角田の新たな予選での失望については、スプリント予選とは違い、レッドブルが謝るべきことはなにもない。13番手の結果は、ローソン(12番手)より遅く、チームメイトからも大きく引き離されている。角田はトラフィックを理由に挙げたが、実際のところ、最大の問題は依然としてペース不足のように見えた。日曜日に挽回するには、再び強気なオープニングラップを見せる必要があるだろう」と、手厳しい内容の寸評を綴っている。
構成●THE DIGEST編集部
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