
『ばけばけ』主人公のトキを演じる高石あかりさん。画像は「高石あかりファースト写真集 幻灯」(東京ニュース通信社刊)発売時の写真
【画像】え…っ! 北川景子級? コチラが実の母が「松江藩随一の美女」と言われた、実際の「小泉セツ」さんです
トキが東京で出会う人物は
2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)さんと、彼を支え、さまざまな怪談を語った妻の小泉セツさんがモデルの物語です。
第3週では主人公「松野トキ(演:高石あかり)」と、鳥取の旧士族の青年「山根銀二郎(演:寛一郎)」の結婚生活が描かれましたが、銀二郎はトキの養祖父「勘右衛門(演:小日向文世)」から毎日厳しくしごかれ、松野家が抱える多額の借金に戸惑う姿も見せていました。
発表されている第4週のあらすじを見ると、事態はより深刻になるようです。トキの実父「雨清水傳(演:堤真一)」が亡くなり、機織り工場が潰れて松野家は生活がさらに困窮します。銀二郎はトキが遊女にさせられるのを防ぐため、仕事を増やすものの、勘右衛門と衝突し、松野家を去ってしまうそうです。その後、銀二郎が東京で暮らしているのを知ったトキは、彼を連れ戻すために上京します。
トキのモデルである小泉セツさんは、1886年に鳥取の旧士族出身の前田為二さんという男性を婿に迎えて結婚しました。しかし、セツさんが養子として育った稲垣家は多額の借金を抱えており、将来を悲観した為二さんは、1887年に稲垣家を出奔してしまいます。
その後、セツさんは為二さんが大阪にいることを突き止め、彼に会いに行きました。セツさんは為二さんに戻ってきてほしいと懇願したものの、冷たくあしらわれてしまったそうです。絶望したセツさんは、一度は川に身を投げることも考えたものの、困窮する稲垣家や生家の小泉家の人びとのことを思い、踏みとどまって松江に戻ったといいます。
1887年当時、まだ山陰地方には鉄道がなく(山陰初の鉄道となる境港-御来屋間の路線が開通したのは1902年)、セツさんはお金もないなか、汽船などを利用して大阪まで為二さんに会いに行ったのでしょう。
『ばけばけ』のトキはさらに遠い東京まで行くため、より大変な旅路になりそうです。わざわざ行き先を大阪から東京に変えた理由は、トキをとある重要人物に会わせるためだと思われます。
第4週のあらすじを見ると、トキは銀二郎が身を寄せる東京の下宿先で、松江出身の秀才「錦織友一(演:吉沢亮)」と出会うそうです。吉沢さん演じる錦織のモデルは、ラフカディオ・ハーンさんと深い友情を結び、ハーンさんとセツさんの結婚の仲人も務めたという、松江の尋常中学校の教頭、西田千太郎さんです。
西田さんがハーンさんと出会ったのは、ハーンさんが来日した1890年のことでした。『ばけばけ』ではそれよりも3年早く、トキと錦織に接点が生まれることになります。
史実では、セツさんは為二さんを連れ戻せず、失意のなか大阪から松江に帰ることになりました。トキと銀二郎も別れることになると思われますが、そこに錦織がからむことで、何か違った展開があるかもしれません。
※高石あかりさんの「高」は「はしごだか」
参考書籍:『八雲の妻 小泉セツの生涯』(著:長谷川洋二/潮出版社)、『セツと八雲』(著:小泉凡/朝日新聞出版)
