F1アメリカGPの決勝レースで、アルピーヌのフランコ・コラピントがチームオーダーを無視して、ピエール・ガスリーをオーバーテイクした。チームはこれを問題視。内部で検討し、対処していくと声明を発表した。
アメリカGPの決勝レース終盤の54周目、コラピントはガスリーをオーバーテイクし、17番手となった。しかしこれは、チームオーダーを無視した動きだった。
ガスリーはライバルにアンダーカットされるのを防ぐために、27周目という比較的早いタイミングでピットイン。ミディアムタイヤからソフトタイヤへと履き替えた。他のチームも1ストップで走り切ることになったため、ガスリーは最も柔らかいソフトタイヤで、レースの半分以上の周回数を走り切らねばならなかった。
コラピントもガスリーと同じミディアムタイヤを履いてスタートしたが、1回目のピットストップはガスリーよりも5周後。そのためより新しいタイヤを履いたコラピントのペースの方がガスリーよりも速く、レース終盤には真後ろまで追いついた。
コラピントの後方からは、ザウバーのガブリエル・ボルトレトが迫っていた。そのため、ガスリーを抜いて逃げたかったが、チームはコラピントに対して「ガスリーを抜かないよう」にチームオーダーを出した。
しかしコラピントはこの指示に従わず、54周目にガスリーをオーバーテイクした。
コラピントはこの時のことについて、次のようにコメントした。
「レース終盤、僕はピエールよりも少し新しいタイヤを履いていて、ガブリエルがアタックしてきているのが見えた。彼を僕ら2台の後ろに押さえ込んでおきたかったんだ」
そうコラピントは語ったが、最終的にガスリーはこのボルトレトにも抜かれてしまった。
このコラピントの行為についてはチームも大いに問題視しており、内部で対処していくという。
「フランコはミディアムタイヤでの最初のスティントを延長したことで終盤にアドバンテージを得て、ピエールに追いついた」
チームディレクターのスティーブ・ニールセンはそうコメントした。
「2台のマシンの燃費マネジメントは、上位陣が接近している状況を考慮し、残りの周回数に影響を与えていた。そのため、ドライバーたちにはポジションを維持するように指示した」
「ピットウォールからの指示は、最終的なものだ。その指示が通らなかったのは残念なことだ。これはチーム内部で検討し、対処していく問題だ」

