いよいよ10月21日の臨時国会で、石破茂首相の後任となる首相指名選挙が行われるが、米マサチューセッツ州サマービルでも9月某日、ある動物たちによって繰り広げられた「熾烈な選挙戦」が全米で大きな話題になった。総勢70匹のネコによる、地域の自転車道市長をめぐる熱い戦いだった。
街なかを走る自転車専用道「Community Path」の近くで暮らすビセットさんの愛猫ベリーは、しょっちゅう専用道路上を散歩するため、迷い猫と勘違いされることが多かった。
そこでビセットさんは、シャレのつもりで「この子は地域の『自転車道市長』です」と書いた看板を掲示。するとその看板を見た、付近に住む猫の飼い主たちが「うちの猫も市長に立候補したい」と名乗りを上げ、あれよあれよという間に、専用道路沿いに手作りの選挙ポスターがずらりと並ぶことに。その数なんと、70匹。
他にも犬やカメ、鳥、モルモット、ヘビといった候補も登場したことで、地元メディアがこの騒動を報じると、SNSを通じて全米各地から投稿が寄せられ、選挙戦が盛り上がることになった。9月5日に締め切られた投票結果が、9月14日に発表されたのである。
ところがここで、大どんでん返しが起こる。なんと、大本命でポスター盗難事件まで勃発していた大本命ベリーを抑え、6000票以上を獲得して新市長に就任したのは、9歳になる黒猫の雌ミネルヴァだったのだ。
選挙期間中、道路沿いには様々な候補によるユニークな看板が並んだが、ミネルヴァのそれは、黒い背景にただひと言、「CRIME(犯罪)」という文字が描かれているだけだった。
そのインパクトが人々の目を引きつけたのだろうか。全く予想だにしていなかった思わぬダークホースの当選で、この騒動はさらに拡大。アメリカじゅうの注目を浴びることとなったのである。
ちなみに、次期市長選挙がいつ行われるのかは決まっていないようだが、ミネルヴァの再出馬並びに、ベリーのリベンジが、早くも焦点となっているそうで…。
(灯倫太郎)

