9年ぶりの日本シリーズ進出をかけた日本ハムは、クライマックスシリーズ・ファイナルステージ第6戦でソフトバンクに1-2で敗れ、今季の全日程を終えた。
試合後、新庄剛志監督はチームが日本シリーズ進出に向けて準備していた“シャンパンファイト”について聞かれると、「キャンセル料を払いますよ」と報道陣の笑いを誘った。
アドバンテージを含む0勝3敗から3連勝して迎えた最終決戦は、1点差で惜しくも敗戦。新庄監督は「全然引けを取ってない」と胸を張りつつ、「シーズンを通して頂点に立ったソフトバンクさんが日本シリーズに行くのが自然ですよね」と、相手を称えた。
すでに来季の続投が決まっている新庄監督だが、その表情に余裕が見えるのには理由がある。オフシーズンの補強費が潤沢だからだ。
「ソフトバンクは総年俸が12球団トップの約78億7000万円。対する日本ハムは8位の約36億円です。にもかかわらず、エスコンフィールド開業による経済効果で“20億円規模”の補強費を確保できているんです」(野球ライター)
実際、2024年に加入したレイエスは巨人との争奪戦の末に獲得した逸材。「今ではすっかり“新庄信者”ですよ」(球団関係者)と語るように、チーム内の信頼も厚い。
新庄監督は「来季こそシーズンで頂点に立ち、日本シリーズで優勝して監督勇退。そんなシナリオを描いている」と球団関係者は明かす。
セ・リーグでは古巣・阪神の日本シリーズ出場が決まったが、新庄監督は「日本シリーズは見ませんよ」ときっぱり。視線の先には、早くも2025年の大舞台が見えている。
(小田龍司)

