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「できなきゃ100%代表に選ばれない」オランダで赤丸急上昇中の日本代表MFが肝に銘じる“当たり前”のレベル。「建英くんはやっぱり違う」【現地発】

「できなきゃ100%代表に選ばれない」オランダで赤丸急上昇中の日本代表MFが肝に銘じる“当たり前”のレベル。「建英くんはやっぱり違う」【現地発】


 10月18日のトゥベンテ戦を3-3の引き分けで終えると、NECのMF佐野航大は「頭と足が疲れました」と話を切り出したが、その表情に疲労の色は微塵もない。自陣のペナルティエリアから、敵陣のペナルティエリアまで、攻守に走り回るMFのことを『ボックス・トゥ・ボックス型のMF』と呼ぶ。しかし、佐野はさらに20メートル長く、相手と自軍のゴールエリア間を行き来する。

 しかもテクニシャン。68分、フェイントを交えたドリブルで右タッチライン際を突破してファンを沸かせる。その攻撃が不発に終わり、トゥベンテがカウンターを仕掛けると、佐野は80メートルの距離をダッシュして戻り、同じくタッチライン際でデュエルに挑んで相手ボールを刈り取った。観客席に向かって「さすがに疲れたよ」とおどけた表情を見せる背番号23に、ファンは大喝采だ。

 そして、この日は今季初のアシストも付いた。29分、中盤でFW小川航基のパスを受けた佐野は、左へパスを出そうとして一度、キャンセル。少し右に視線を送りつつ、ノールックでボックス手前、やや左寄りに走り込むDFトーマス・アウウェヤンにラストパスを通した。

「嬉しかったです。今シーズンはゼロゴール、ゼロアシストだったので、最近、『ゴール、アシストが欲しい』と思ってました。結果が欲しかった」

 センターサークルより自陣に入ったところで、佐野はガッツポーズで喜んだ。
 
 アウウェヤンが今季初ゴールを記録したことにより、NECは12人もの選手がゴールを決めた(PSVの13人に次ぐ2位)。

「マジですか? そんなに決めてるんですか!? 俺も決めないといけないですね(苦笑)。マジで決めないといけないです。もうちょっとシュートを増やしたいですね」

 それでも今のプレースタイルを続けていれば、遅かれ早かれ、佐野に得点が付くだろう。なにせバイタルエリアの佐野は意外性と力強さが伴っており、この日は不発だったがシュートのパンチ力は広く知れ渡っている。

 51分、ペナルティアーク内でDFを背負った佐野は、相手の股を抜くヒールキックで小川に通そうとしたが、これは防がれた。瞬時にDFとのデュエルに挑んだ佐野は局地戦に勝ち切って、左に立つフリーマンにボールを預け、その後、小川に訪れたビッグチャンスにつなげた。

――あれはボランチのプレーじゃありません。

「自分はサッカーをしていて“あそこ(バイタルエリア)”が一番楽しい。意外性あるプレーを見せれて、結果にもつながりやすい。世界を見ると、ボックス(ペナルティエリア)の中で平気でツータッチ、スリータッチでパスをはたいたり、慌てずにボールを持ってボックス内で時間を止めたりする選手がいる。そのクオリティーを高めたいです」
 日本がパラグアイ、ブラジルと戦った10月の国際マッチウイーク。その直前の木曜日から日曜日にかけて、私は次のようなプレーを見てきた。

金曜日 MF伊藤敦樹(ヘント)のダイナミックな攻守の切り替えと、繊細なパス。

土曜日 今季に入って身体のボリュームが増したMF山本理仁(STVV)の献身的な守備と最後まで途切れぬランニング。そして1得点のFW後藤啓介(STVV)が後半アディショナルタイムに最後の力を絞ってデュエルに挑み、ゴールの起点になったシーン。

日曜日 逃げ切り状態に入ったフェイエノールト。その後半アディショナルタイムに、自陣コーナー付近で身体を張ってボールを死守し続けた上田綺世(この日2得点!)。上田は木曜日のアストン・ビラ戦(EL)でもフル出場し、高いクオリティーのプレーとデュエルを続けた。

 国際マッチウイークが開けた最初の試合で、今度は高いサッカーセンス、戦うハート、ピッチ上を走り回る佐野の奮闘を見た。

――最近、日本の選手たちが後半アディショナルタイムに入っても、強度の高いプレーを続けているんです。今日の佐野選手もそうです。

「ヨーロッパの選手に比べて、日本人は堅実にやり続けることができると思う。そういったところが良さ。そこが無くなったらヨーロッパでは戦えないなと思います」

 そこに“森保イズム”の影響はあるのだろうか。谷口彰悟はSTVVのチームメイトに「森保一監督は“違いを作れる選手”や、“チームのために戦える選手”が好きだ」といったことを伝えているという。その内容に目新しいものはない。しかし、後藤や上田のデュエルの質、そのプレーを実行した時間帯を振り返ると、「当たり前」の基準がものすごく高くなっている気がするのだ。

 出場機会は無かったが、9月の日本代表アメリカ遠征に参加した佐野は言う。

「森保さんからの要求はありますし、練習したり、試合を見ていても、やはり『当たり前』のレベルの基準が高い。その集団が、今の強い日本代表だと思ってます。自分も『当たり前』のレベルを、最低限でもプレーし続けないと、代表に選ばれることは100%ないと思います」
 
 こうした話を続けるなかで、佐野がひとり名前を挙げたのが久保建英だった。

「日本代表は全員、良いプレーヤーなんですけれど、そのなかでも違いを作れる(久保)建英くんは練習で見ていてもやっぱり違うなと思います。『良いプレーヤーの基準を知れる』というのは本当に大きなことだと思う。だからこそ『(代表に)選ばれたい』という思いが前より強くなりました。

 本来なら、代表チームと比べて、所属チームのほうが毎日練習しているので、チームの熟練度が高いといけないじゃないですか。だけど、日本代表の選手は『基準』が高いから、1か月に1回集まって、あの完成度です。みんなが高い基準を持って、同じ方向を向いているからこそ、チームとしてあのパフォーマンスができる」

 ブラジル戦は、NECのコーチたちと見ていたのだという。

「めちゃ盛り上がった。兄貴(佐野海舟)のプレーも航基くんのプレーも見て、『本当にあそこでのピッチに立ちたいな』ということしか感じませんでした。ブラジルは“個”で良い選手がいるんですけれど、『チームとして見たときに上回るのは日本だったな』と思えるゲームでした。そういった意味でいい刺激になりました」

 トゥベンテ戦では最終ラインに加わり、ラインコントロールすることもあった佐野。そんなオールラウンダーのMFは0ゴール・1アシストというスタッツながら、プレーの質の高さが認められ、『フットボール・インターナショナル』誌の採点ランキング(9節終了時点)で、1位渡辺剛、3位上田綺世(ともにフェイエノールト)に迫って5位に付けている。MFのポジションに絞ればジョイ・フェールマン(1位/PSV)、ルチアーノ・バレンテ(4位/フェイエノールト)に次ぐ3番手。3季目にして、佐野はリーグを代表するフィールドプレーヤーのひとりになった。

取材・文●中田 徹
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配信元: SOCCER DIGEST Web

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