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【対談連載】TVS REGZA 取締役副社長 石橋泰博

【対談連載】TVS REGZA 取締役副社長 石橋泰博

●こぼれ話


 テレビ市場のトップを走るTVS REGZA。デジタル家電の実売データを集計した「BCNランキング」に基づき、年間販売数No.1メーカーを称える「BCN AWARD」において、2024年液晶テレビ(4K以上)部門1位、液晶テレビ(4K未満)部門でも4年連続の1位を獲得。25年上半期もNo.1を維持している。18年にハイセンス傘下に入ってから、わずか3年ほどでトップシェア企業に登り詰めたことになる。
 今回の対談相手は、この躍進のキーマンである石橋泰博さん。今や圧倒的な存在感を示すまでになったTVS REGZAだが、苦境にあえぐ東芝時代からテレビに携わってきた石橋さんは、今どのような心境なのだろうか。率直な気持ちを聞きたかった。「嬉しさでいっぱいだろうから、その感動を分けてもらいたい」という気持ちもあった。
 いざ質問をぶつけてみると、嬉しさを爆発させるどころか「今の状況は想像できなかった」としみじみ語ってくださった。その言葉には、やっとここまできたという安堵感があったように思う。
 そしてすぐさま、これからのテレビの役割と可能性について話が続く。やってやったぞ!という感じかなーと。私がどこかで期待していた「登り詰めた感」を覚えることはなかった。むしろ、まだまだといった底知れぬ探求心やものづくりにかける情熱が、どんどんと石橋さんを突き動かしているようであった。
 本当にものづくりに一生懸命になってきたからこそ、テレビの可能性を見いだせるし、楽しむことができるのだと思いながら、その生き生きとした表情に見惚れてしまった。
 VHSとベータマックスの規格争い、DVD規格での主導権争いなどは、まさに“戦争”だったと語る石橋さん。前線で指令を出していた指揮官であったと。今、石橋さんの戦場はテレビ市場。実は、液晶テレビ部門で強いTVS REGZAではあるが、有機ELテレビ部門では販売台数シェアは2位。しかしトップとのその差は僅か。ひたひたと近づき、1位の背中を間近に捉える。
 さて、TVS REGZAは25年の年間販売数No.1メーカーを取りにくるのか。年末がとても楽しみだ。
(奥田芳恵)
心に響く人生の匠たち
 「千人回峰」というタイトルは、比叡山の峰々を千日かけて駆け巡り、悟りを開く天台宗の荒行「千日回峰」から拝借したものです。千人の方々とお会いして、その哲学・行動の深淵に触れたいと願い、この連載を続けています。
 「人ありて我あり」は、私の座右の銘です。人は夢と希望がある限り、前に進むことができると考えています。中学生の頃から私を捕らえて放さないテーマ「人とはなんぞや」を掲げながら「千人回峰」に臨み、千通りの「人とはなんぞや」がみえたとき、「人ありて我あり」の「人」が私のなかでさらに昇華されるのではないか、と考えています。
奥田喜久男(週刊BCN 創刊編集長)
<1000分の第379回(下)>
※編注:文中に登場する企業名は敬称を省略しました。

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