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マクラーレンのチームオーダー、批判の声もノリス全く気にせず「今の世の中そういうもん」

マクラーレンのチームオーダー、批判の声もノリス全く気にせず「今の世の中そういうもん」

マクラーレンはF1イタリアGPでチームオーダーを発令しランド・ノリスとオスカー・ピアストリのポジションを交代させた。これには批判の声も挙がっていたが、ノリスはこの一件に対しての批判を気にしておらず、チームは今後も自分たちのやり方を貫くだろうと語った。

 イタリアGPでは終盤、ノリスが2番手、ピアストリが3番手を走行。しかしタイヤ交換時に問題が起きた。通常なら前を行くノリスが先にピットに入る所だが、後方を走るフェラーリのシャルル・ルクレールをケアするためにピアストリが先にタイヤを交換。そしてノリスのタイヤ交換が長引いた結果アンダーカットが成立し、ピアストリが前に出てしまった。マクラーレンはこの事態を受け、ピアストリにポジションを譲るように指示し、ふたりは位置を入れ替え、タイヤ交換前と同じポジションでのフィニッシュとなった。

 このチームオーダーは、ファンやメディアからは批判を集めた。2年連続のコンストラクターズ王座をほぼ確定させている中、マクラーレンがチーム内のバトルに介入しすぎていると感じる向きが多かったのだ。

 この一件についてピアストリは「自分とノリスは自分たちの運命をコントロールするための十分な自由を手にしている」とし、現代F1の中でも最も有効的なタイトル争いのひとつになっていると語った。

 ノリスも、今後8戦でマクラーレンがアプローチを変える必要は無いと考えており、同時に世間から受けた批判にも驚きはなかったと受け流している。

「いや、今の世の中ならこれは普通のことだろう。世間が望んでいるのは、他人への批判やネガティブに言うことだからね」

 ノリスはそう語る。

「見出しも必要だ。読んでもらうためにもね。ポジティブなことよりも、ネガティブなことのほうが多い。だから驚くようなことじゃないよ」

「でもこの件は僕らチームには何の影響もない。僕らは自分たちのやり方を続けていく。世間が賛成するか、そうでないかは関係ないし、僕らは本当にそれを気にしていない。だから満足しているし、自分たちのことに集中している」

「ふたりが平等なことを望んでいるんだ。そのあと、周囲が何かを言うのは自由だからね」

 なおマクラーレンはレース後、普段通りのやり方で、ドライバー両名にさらに背景にあった情報を説明している。

「いくつか、明確にしておくべきことがあった」とノリスは言う。

「レース後のインタビューの時には、ルクレールによるアンダーカットの危険性のような、当時の僕が知らなかったこともあった。それもチームの決定の要因のひとつだったんだ。そして、あの決定を下したのは、ピットストップだけが理由じゃなかったということもね。他の要因の方が大きかったんだ」

「そういった説明はあった。でも僕らふたりが決定に同意して受け入れたという事実には変わりないよ」

 ノリスは残り8戦でタイトル争いか終盤に入る中、ピアストリとの戦いは「99%」自由に激しいレースを繰り広げることができると主張した。

「事実として、僕らがポジションを戻した途端、オスカーは僕と自由にレースすることができた」

「僕らは常に自由にレースをしてきた。ただ、ピットイン時の1周では、常に先を行くドライバーが優先権を持つというだけだ。これまでそうだったし、これからもそうだろう。でもそれ以外は、自由にレースができる」

 ノリスはオランダGPでマシントラブルによるリタイアがあったことで、現在はピアストリに31点差をつけられている。今週末のアゼルバイジャンGPでさらに挽回したいところだが、アゼルバイジャンでは昨年ピアストリがルクレールとの接戦を制して勝利している。

 今シーズンはピアストリがさらにドライバーとしての成長を見せている中、ノリスは接戦が最終戦まで続くだろうと語った。

「昨年の自分の結果を振り返ると、シンガポールは最高のレースのひとつだった」とノリスは今後のレースの展望を語った。

「でもオスカーは今年さらに成長している。昨年自分が大きなアドバンテージを持っていたとしても、それはもう過去のことだ。リセットして次の週末に臨まなければならない」

「同時に、今年はマシンも変わっていて、昨年得ていたサーキットでのフィーリングや自信が今年も同じとは限らない」

「今シーズンはどちらかが圧倒した週末は一度もなかった。だから接戦になると考えている。だからこそ、小さなこと全てが重要になってくるんだ」

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