検索だけじゃない!世代や性別で広がるAIの使い方

生成AIを実際にどのような場面で使っているのかを調べた結果、最も多かったのは「わからないことを調べる」という回答でした。全体の7割を占め、従来の検索エンジンのように疑問を解消するための道具として利用されていることがわかります。
一方で、学年や性別によって利用のされ方に違いも見られました。中学生になると「文章を作ってもらう」「アイデアを出してもらう」といった用途が増え、小学生よりも生成AIの文章力を積極的に活用している傾向が明らかになりました。学校での作文やレポート、趣味での文章づくりなど、学習と表現の両面で使われていると考えられます。

性別で見ると、女子は「雑談や相談をする」「イラストを描いてもらう」といった検索以外の使い方が男子より高い割合を示しました。単に答えを探すだけではなく、会話相手や創作のパートナーとしてAIを受け入れている様子がうかがえます。生成AIは情報を得るための手段にとどまらず、子どもたちの好奇心や表現欲求を支えるツールへと広がっているのです。
このような世代差や個性の違いは、生成AIが単一の使い方に固定されるものではなく、子どもたちそれぞれの関心やニーズに合わせて柔軟に利用されていることを示しています。
宿題よりも夢中?創作活動を後押しする生成AIの可能性

生成AIに対して、子どもたちは勉強の効率化だけでなく、自分の好きなことや興味を広げる存在として期待を寄せています。調査では「好きなことにより詳しくなれそう」と答えた子どもが7割近くにのぼり、「新しいことを体験できそう」「デジタルやコンピューターに詳しくなれそう」といった回答も多数を占めました。
また、「工作やイラストなど創作活動でより良いものが作れそう」と感じる子どもも多く、宿題の負担を軽くする以上に、創造的な活動を広げるツールとして捉えている様子がうかがえます。子どもたちにとって生成AIは、単なる勉強の補助ではなく、自分の興味や才能を伸ばすためのきっかけになっているのです。
こうした結果は、子どもたちが技術を柔軟に取り入れ、遊びや学びの境界を越えて利用しようとしていることを示しています。生成AIは新しい学び方だけでなく、新しい楽しみ方を提供していると言えるでしょう。
