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名手ノビツキーが八村塁の活躍を予言「今季も大きな役割を担う」「次のステップを楽しみにしている」【元選手インタビュー・後編】<DUNKSHOOT>

名手ノビツキーが八村塁の活躍を予言「今季も大きな役割を担う」「次のステップを楽しみにしている」【元選手インタビュー・後編】<DUNKSHOOT>

今季からプライムビデオでNBA解説を務める元選手たちのインタビュー後編は、ドイツ出身のダーク・ノビツキーと、元WNBAのレジェンドで、アメリカ代表や海外リーグでのプレー経験も豊富なキャンディス・パーカーだ。

プライムビデオで解説することについてと、日本人選手と、日本のチームについてそれぞれ聞いた。

■ダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス)

――アマゾンでの解説の仕事を選んだ理由について教えてもらえますか?

ダーク・ノビツキー(以下DN):この機会を得られて、すごく嬉しい。試合が世界中で配信していることが魅力的だった。NBAと提携したパートナーが、米国だけでなく海外でも試合を生中継するのは初めてのことだと思う。それが本当に素晴らしいことだと思った。

 バスケットボールはすでに世界的なスポーツだけど、私たちは世界中の全く新しいファン層にリーチすることができる。そういうことにワクワクしている。バスケットボールに関わり続け、話し続けることも楽しみだ。きっと楽しいものになるだろう。
 ――あなたはドイツのバスケットボール界を牽引し、ドイツ人NBA選手として国の期待を一身に背負っていましたよね。今、八村塁も同じ立場で、日本出身の唯一の現役NBA選手として国中の注目や期待を集めています。そういった期待を担うことはあなたにとって、どんなことでしたか? また、八村のことをどう思いますか?

DN:私は、いったんコートに立ったら、誰が何を期待しているかなんて気にしなかった。どちらにしても、自分ですでに大きなプレッシャーをかけているしね。だから、常に努力して、毎年成長することだけを考えていた。それが大事だと思う。すでに成功したとか、あとは自然にうまくいくなんて考えたらいけない。ドイツのためにこれをやらなくてはいけない、あれをやらなくてはいけないなんて考えたくなかった。ただひたすら上達することにだけ集中して、努力したんだ。

 ルイは毎年、どんどん成長してきたと思う。昨シーズンはシュートをよく決めていた。彼にとってシューティング面で最高の年だったんじゃないかな。大きく成長した。そして今季も、レイカーズにおいて大きな役割を担うことになる。レブロン(ジェームズ)やルカ(ドンチッチ)とともにプレーすることで、そのシュート力とディフェンスを活かして活躍するだろう。僕も、彼の次のステップを楽しみにしている。
 ■キャンディス・パーカー(元WNBAロサンゼルス・スパークスほか)

――アマゾンでの解説をするうえで、どんなことを楽しみですか?

キャンディス・パーカー(以下CP):バスケットボールは明らかにグローバル化しています。ここ6、7年のMVPを見ても、世界がアメリカに与えた影響がどれだけ大きいか、その逆にアメリカから世界に与えた影響も大きいことかがわかります。放送分野でも同じことが起こると思います。世界中の視聴者に届くわけですからね。私自身も海外でプレーしたことがあるので、バスケットボールが世界中から愛されているのをわかっています。

 世界中のファンに、それぞれお気に入りの選手が世界最高峰の競争の中で対戦する姿を届けることができるのは、本当に恵まれていることだと思います。放送する側の立場として、私たちはその点を伝えていきます。バスケットボールを素晴らしい形で表現し、エンターテイメント性豊かなものにしていきたい。それが本質だと思います。

――女性がNBAを解説することについてお聞きしたいです。少し前までは、女性がNBAの解説をすること自体が珍しいことでしたが、その面で、あなたはご自身をパイオニアの一人と考えられていますか? あとに続く人のためにやっているという意識もありますか?

CP:私の前にも多くの先駆者がいました。私はバスケットボール選手としてのシェリル・ミラーを尊敬していましたが、彼女が TNT で働いていた時、ロビン・ロバーツ(ABCのキャスター)も働いていて、ABC に移る前は長年 ESPN の司会者を務めていました。ドリス・バート(ESPN解説者)は私にとって大きなインスピレーションの源です。デビー・アントネリ(ESPN解説者)もいます。そのように挙げていくことができるので、私が最初ではないことは分かっています。

 時には、私が(スタジオ解説者のなかで)唯一(の女性)になることもあります。もちろん、プライムビデオではテイラー(ルークス)が司会を務め、後に続く人たちの道を作っています。 私は率直に言って、ただ(元)選手の1人でありたいと思っています。男性(解説者)の仲間になろうとしているのではなく、ただ(元)選手の1人として、別の視点を提供したいと思っています。私たち全員が、それぞれ異なる視点から試合を見ているという点が個性的でいいと思うからです。

 TNT でシャック(シャキール・オニール)と一緒にやっていたときにもそう言ったことがあります。シャックはバーベキューチキン(簡単にやられるディフェンス)を見て、私は『得点するためには動きを作らなきゃ』とか、そういう視点で見るんです。解説でもその視点を提供したいと思っています。

 テレビをつけた時に“女性の意見”ではなく“キャンディス・パーカーの意見”を聞いてほしい。そういう視点の人が増えるほど、バスケットボールも良くなり、視聴者の体験も豊かになると思います。

――日本のバスケットボールは、女子代表チームは東京五輪の決勝でアメリカ代表と対戦するなど、今、成長中です。日本代表にどんな印象をお持ちですか?

CP:2012年に私が(アメリカ代表メンバーとして)オリンピックの準備をしていた時も、オリンピックの本番ではなかったけれど、エキジビションゲームで日本と対戦したことがあります。日本と戦う時は、選手の動きやカット、シュート、コート上のスペースの使い方などが素晴らしく、それを守る方法を徹底的に鍛える必要がありました。

 日本にも行ったことがあり、クリニックをやったので、バスケットボールに打ち込む人がどれだけたくさんいるか、どれだけ多くの人がプレーすることを楽しみ、参加したいと思っているかを目の当たりに見ることもできました。そうやって投資する人がいて、子どもたちがより多くの時間を費やして上達していくことを考えると、10年後の日本のバスケットボールの成長がとても楽しみです。

 もちろん、ルイが日本全体に与えた影響も理解しています。自分の国からこっちに出てきて活躍する姿は人々を鼓舞し続けるでしょう。だからこそ、日本のバスケットボールの未来が楽しみです。

インタビュー●宮地陽子

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配信元: THE DIGEST

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