
森崎ウィンとSnow Man・向井康二がW主演を務める日タイ合作のオリジナル映画「(LOVE SONG)」(10月31日[金]公開)の海外初披露となるバンコク・プレミアが10月22日に開催。撮影の思い出の詰まった地で森崎、向井らが作品への思いを語った。
■東京とバンコクを舞台にした日タイ合作のピュアなラブストーリー
同作は、BLブームを牽引したドラマ「2gether」を手掛けたチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督による、東京とバンコクを舞台にしたピュアなオリジナルラブストーリー。お互いに想いを寄せていながらも離れ離れになってしまった2人が、バンコクで偶然再会を果たし心を通わせていくさまを温かな視点で描く。
ミャンマー出身の森崎が、恋に不器用で明るくまっすぐなソウタを、日本とタイにルーツを持つ向井が、バンコクでカメラマンをしながら音楽活動を続けているカイを演じる。
■森崎ウィン、向井康二がタイ語であいさつ
「(LOVE SONG)」のバンコク・プレミアが開催されたのは、バンコクの劇場「メジャー・ラチャヨーティ」。9月に日本でジャパン・プレミアが開催されたが、日本国外では今回が初披露。
森崎、向井に加え、タイキャストのミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーン、ファースト・チャローンラット・ノープサムローン、ミュージック・プレーワー・スタムポン、そして“モイスチャー”の名で現地でも人気の逢見亮太、チャンプ監督が姿を表すと、場内は大歓声に包まれ、華やかなステージとなった。
オープニングでは、森崎が「サワディーカップ」とタイ語であいさつ。覚えてきたフレーズを思い出しながら見事な発音でやり切ると、共演陣から「発音が良い!」と称賛の声が上がった。向井は流暢なタイ語で「公開が近づいてきました。たくさん観てください!」と呼びかけ、配信視聴者へも笑顔で手を振った。
■向井康二の“いたずら”に、共演のファーストがニヤリ
続くタイ人キャストのあいさつでは、向井がちょっとした“いたずら”でムード作り。ミーンには耳打ちで日本語の「日本の皆さん、愛してるよ」を伝授し、会場は一気に沸騰する。さらにファーストには「トイレはどこですか?」と耳打ちし、ファーストがそのまま日本語であいさつしてしまうというオチまで用意。向井がネタばらしをすると、ファーストは“やられた!”の表情でニヤリ。紅一点のミュージックが「大好きだよ」と日本語で続けると、黄色い歓声が一段と大きくなった。
バンコクでの上映について、森崎は「この瞬間を迎えられて本当にうれしい。1年ぶりのバンコクなのに、ホームに戻ってきたような気持ちです。…でも、まだソムタムを食べていないので、どうにか食べたい(笑)」と茶目っ気たっぷりに笑った。向井も「今年はタイと日本を何度も往復して、どっちにいるのかわからなくなるくらい(笑)。『(LOVE SONG)』チームがまたこうして集まれて、タイの皆さんに観ていただけるのが心からうれしい」と感慨深げに語った。
■「タイの作品に出るのが夢でした。お母さんも喜んでくれています」
さらに向井は、幼い頃から抱いてきた夢がかなったことを明かす。「タイの作品に出るのが夢でした。タイのドラマや映画を小さい頃から観ていて、(タイ人の)お母さんも喜んでくれています。初めてタイの俳優さんと仕事をした時、『夢がかなってるな』と思いました。タイの方は本当に優しくて、現場の空気感も素晴らしい」、そう語る最中、向井の頬に付いたホコリを森崎がそっと払い、向井が「ウィンもやさしい」と微笑み、客席から悲鳴が上がる一幕も。さらに力強く、「映画で主演するのは初めて。僕の“代表作”になる作品です」と断言した。
チャンプ監督は日本人キャストとの創作について、「この企画にワクワクしました。初日から最終日まで、言葉が通じなくても、目を見れば何を考えているのかだんだんわかるようになってきてとても楽しかったです」と振り返った。
■「カメラが回っていない時間も現場が温かかった」
ミーンは「初日は文化の違いに緊張もありましたが、ミッチー(及川光博)さんのユーモアで一気に雰囲気が和み、『絶対に楽しい現場になる』と確信できました」と笑顔。ファーストは「日本の友人からのアドバイスを実践したら、すぐに仲良くなれた。温かい現場でした」と続け、ミュージックは「日本の脚本がカラーカバーの“ノートブック仕様”で、とてもかわいくて記念品みたい。現場文化の違いに感動しました」と現地ならではの視点で語った。
逢見は「7年ほどタイで活動していますが、日本とタイの架け橋になりたいとずっと思っていました。この作品でその一歩を実感できてうれしい」と充実の表情を見せた。向井がすかさず「その橋、渡りたいね」と言えば、逢見も「ぜひ一番に渡ってください!」と即答。絶妙な掛け合いに会場は笑いと拍手が広がった。
タイキャストとの共演で印象に残る出来事を問われた森崎は、「皆さんがとにかく明るい。ミュージックさんのお母さんも現場にいらして、カメラが回っていない時間も現場が温かかった。…ただ、(逢見)亮太くんはずっと賑やかでした(笑)」と会場を和ませ、向井が「そこが良さ!」とフォロー。「褒めてる?」と戸惑う逢見に「褒めてる!」と即答し、チームの“家族感”が滲み出るやり取りに客席もほっこり。
■満員の客席に「“LOVE SONG”が多くの人の心に届いたらうれしい」とメッセージ
フォトセッションでは、2階席までぎっしりの満員客席をバックに撮影。「『(LOVE SONG)』最高!」の掛け声が轟き、熱気は最高潮に達した。
クロージングでは、チャンプ監督が「愛にはいろいろな形があります。上映後、皆さんの心が温かくなる作品です。楽しんでください」とメッセージ。
向井は「ソウタとカイの物語だけでなく、周りのキャラクターも豊かなので、それにも注目してほしいです。僕、カイが歌う“LOVE SONG”が、(国境を超えて)どんどん広がって、タイの人、日本の人、多くの人の心に届いたらうれしいです。いろいろな人の背中をそっと押してくれるような映画になっていますので、何回も観ていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
森崎は「人生で初めて、タイで自分の出演作のプレミアを迎えられて、とてもうれしい気持ちでいっぱいです。この映画のタイトルにも入っている“LOVE”“愛”をたくさんいただきました。これが終わったら、日本組はすぐに日本に帰りますが、この映画を通して、僕らはずっと繋がっているんだよということを忘れないでほしいです。その“愛の力”を信じて、日本でも頑張ります。ありがとうございました」と感謝を伝え、向井の「皆さん、いっぱい観てください!」の呼びかけで、バンコク・プレミアは大盛況で幕を閉じた。

