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府中市の小学校が運動会で車いすリレーを2年連続で開催。実践した先生の声は

府中市の小学校が運動会で車いすリレーを2年連続で開催。実践した先生の声は

インクルーシブ運動会を振り返ってー先生方の声ー

これまで経験した福祉や共生社会についての学びと、運動会のインクルーシブ種目が作用しあって、子どもたちの深い学びにつながった府中第十小学校。その様子を見てきた先生はこんな声を寄せてくださいました。

<6年生担任(2024年度)>
「苦手な子とかそういう子がいたとしても、みんなで協力して工夫すればきっとそれを乗り越えられるんじゃないかという思いが、子どもによって芽生えてきたんじゃないかっていうふうに思っています。一人ひとりがこれから先大きくなったときに、何か同じような壁にぶつかったときに、そういう考え方で乗り越えていってほしいなって考えています」

運動会での子どもたちの姿を振り返って、「パラサポ!インクルーシブ運動会」の担当ディレクターの山本恵理さんはこう語ります。

<山本恵理さん>
「まさしく運動会は子どものためだけにあるのではなく、地域の人のためにもあるということを感じさせていただいたのが、府中第十小学校だったと思います。

見ている人たちが『あれ何!どんな競技?』と話しかけてくださったり、観覧にいらした親御さんの中に学校の先生をされている方がいらっしゃって、『うちの学校にも取り入れたい』とお声掛けいただきました。パラサポ!インクルーシブ運動会がひとつの学校だけではなく、これから地域に、そして社会に広がっていく一端を見せていただきました。

それまでは車いすの人を見たら壁を感じてしまい、『話しかけちゃいけないのかも』『興味があるんだけどどうやって話しかけていいかわからない』というのが学校の外での出来事だったのではないかと思いますが、このパラサポ!インクルーシブ運動会の練習を通じて、かなり距離が縮まったのではないかという印象がありました」

そして、2024年秋の実施から1年後。2025年10月4日に府中第十小学校で開催された運動会で、再び車いすリレーが行われました。

写真提供:府中市立府中第十小学校

2025年度も、車いすリレーは6年生の種目として行われました。4クラス対抗で、昨年よりも長い距離を走ることに。練習の成果を発揮し、スムーズに車いすの乗り降りができるよう工夫しながら懸命に走る児童に、今年も多くの方が声援を送りました。

6年生は、前の年の運動会では5年生として、先輩が取り組む車いすリレーの様子を見ていた学年です。そんな児童たちからの声が、2年連続で車いすリレーを行うきっかけになったそうです。

<6年生担任(2025年度)>
「昨年度に引き続き、子どもたちから「やりたい」という声が上がったのと、去年の6年生が楽しそうにやっている姿を子どもたちが見ていたので、今年もやろうということになりました。
子どもたちが自ら、車いすにこうした方が乗りやすいとか、ああしたらいいんじゃないかというところを話していたので、あ、そういったところに気づける点もいいんだなという風に感じました」

<草刈あずさ校長(2025年度)>
「2年継続して取り組んでいる理由は、子どもたちに大変好評だったこと、車いすリレーが子どもたちに親しみやすく、リレーというのがとても運動会に向いた競技であるということです。

4年生で福祉について学習をしますが、6年生で最後、全校の前で(車いすリレーとして)取組を披露するということが、6年間の学習の集大成として価値があると考えております。また、共生社会という面では、これから例えば車いすユーザーの方と出会ったときに、その気持ちを知ったりまた自分の身近に感じて、関わりができるというところも重要だと思っています。

今年の5年生は、おそらく来年自分たちも車いすリレーをやるんだろうと思って今日の取組をみていたと思います。できるだけ継続していけたらと思っています」

福祉や共生社会の学びと結びつく、運動会でのインクルーシブな種目。府中第十小学校で、新しい伝統になっていくのかもしれません。

「パラサポ!インクルーシブ運動会」について詳しく知りたい方はこちら
https://www.parasapo.tokyo/inclusive_undokai/

text by TEAM P
photo by 府中市立府中第十小学校, The Nippon Foundation Para Sports Support Center

配信元: パラサポWEB

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