「YouTubeを始めて苦節4年と7カ月、ようやく収益化されたんです」
こう話すのは吉本興業所属のお笑いコンビ「リットン調査団」の藤原光博(63)。来年でコンビ結成40周年を迎えるベテラン芸人だ。お笑いの舞台に立ち続ける傍ら、俳優として2019年放送の日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(TBS系)などの人気ドラマに出演。役者としてのキャリアも20年以上におよぶ。そんな藤原が自身のYouTubeチャンネル「リットン調査団 藤原チャンネル」を起ち上げたのは21年1月のことだった。
「映像関連の仕事をしているスタッフの方たちとたまたま猥談の話題で意気投合して、『それじゃあYouTubeを一緒にやりましょう』となって…。自分自身、時代に取り残されたくないという気持ちもありましたし、やるからには自分だけでなく、関わるスタッフもそれでメシを食べていけるくらい稼いでやろう。そんな気持ちで始めたんです」
動画はカメラの前で藤原がみずからの経験をもとに艶っぽい漫談を繰り広げるのが基本スタイル。時には相方の水野透と大喜利をしたり、一部熱狂ファン向けジャンルの作品を撮る艶系ビデオ監督と対談をするなど、スペシャル企画を織り交ぜながら、週2本のペースで動画をアップし続けてきたが、肝心の再生回数はなかなか上がらない。
10月17日時点でチャンネル登録者数は2790人。573本の動画がアップされているが、その9割以上は再生回数1000回未満で、中には再生回数50回という動画もあった。
「一人だったらとっくにやめていましたよ。だって、この4年間、1円にもなってなかったんですから。でもスタッフは『それでもいいから』と収録に付き合って、編集までしてくれる。男気に応えられるよう、自分も収録に向けてなんとか漫談をひねり出す日々ですよ。そうそう、自分のウィキペディアを見たら、芸人、俳優の肩書きに『YouTuber』が加わっていたんです。きっと誰かが編集してくれたんでしょうね」
継続は力なり。「全裸監督」で知られる艶系ビデオ界の巨匠、村西とおる監督から勧められた「1日1艶ツイート」を実践しながら、YouTubeにもコツコツと動画をアップし続けた。そして今年8月、冒頭で藤原が述べたように、ついにYouTubeが収益化されたのだ。
「これを励みに、スタッフがおいしい思いをできるよう、バズる漫談をお届けしたいですね」
過激な動画や発言を理由にYouTubeのアカウントが停止される「BAN」を回避しながら、まずは登録者1万人を目指して過激な漫談を送り続けてほしい。

