MotoGP第20戦マレーシアGPが今週末行なわれるが、アレックス・マルケス(グレシーニ)はここで勝ちを獲りにいくためにリスクを負う覚悟はあるものの、自分が優勝最有力候補という風潮には疑問があるという。
アレックス・マルケスは前戦オーストラリアGPでは終盤にペースを落として4位を確保。表彰台こそ逃したものの、残り3戦となった現時点でランキング2位はほぼ確定させている。
そのため彼は、マレーシアGPではリスクを負って勝ちにいくつもりがあると語った。
「チャンピオンシップのことについては、これ以上考えないつもりだ。かなりのアドバンテージがあるからね」
「ランキング2位のためには、残り3戦で14ポイント獲得する必要があるだけだ」
「2位は逃したくないけど、リスクも負うつもりだ。今週末はその覚悟ができている。フィーリングが良く、プレシーズン時のようなレベルにあるなら、攻めていくつもりだし、勝ちたいと思っている。それが目標だ」
「今週末はゼロからのスタートになる。それに他のメーカーとライダーの改善具合を確認することも楽しみだ」
アレックス・マルケスは今シーズン、既にスペインGPとカタルニアGPで2勝をマーク。今シーズン最も優れたライダーのひとりであることを示してきた。
マレーシアGPでは今シーズンの王者となった兄マルクが負傷欠場しているため、弟が優勝候補になってくると、多くの人が予想している。
ただアレックス・マルケス本人は、他にも強力なライダーがいるため、接戦になってくるだろうという予想を立てている。
「僕は優勝候補のうちのひとりだと思うけど、断然の有力候補ではないと思う」
「このコースが好きなのは事実だし、ここでは常に速さを発揮してきた。プレシーズンでもね」
「だけど多くのライダーがここでは速い。特にアプリリアとベッツェッキだ。それからドゥカティ勢でもディッジャ(ファビオ・ディ・ジャンナントニオ/VR46)やフェルミン(アルデゲル/チームメイト)、ペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/ドゥカティ)もね」
「どうなるか様子を見よう。天候も気にする必要がある。ちょっと不安定みたいだからね。天候の変化は僕らにとってはプラスにはならないだろう」
なおドゥカティはマルク・マルケスが不在となっていることで、安定したパフォーマンスの発揮に苦労する傾向にあった。
とはいえ、マルク・マルケスが不在となって3戦目にもなれば、ドゥカティはその状況に適応してきているとアレックス・マルケスは語った。
「僕とディッジャはオーストラリアではかなり勝利に近づいていた。問題は予選でフィーリングが良くなかったことで、後方スタートになってしまった点だ」
「それがなければ、決勝でアプリリアに挑んでいた可能性もあった。だから辛抱強くやるだけだ。オーストラリア自体がドゥカティにとっては少し奇妙なレースだったのも本当だけどね。まあ、ドゥカティはどのコースでもマルクが今年の明らかな基準になっていたから」
「(マルク・マルケスが出場していたときは)バイクの限界がどこにあるのか、とても分かりやすかった。でもマルク抜きの状況も既に3レースだし、ドゥカティで何をすべきか、そして基準はどこにあるのかを皆がより理解できているよ」

