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ハミルトンが最速。フェラーリ1−2で初日締めくくる……角田裕毅は14番手|F1アゼルバイジャンGP FP2

ハミルトンが最速。フェラーリ1−2で初日締めくくる……角田裕毅は14番手|F1アゼルバイジャンGP FP2

F1第17戦アゼルバイジャンGP初日を締めくくるフリー走行2回目では、フェラーリのルイス・ハミルトンが最速タイムをマークした。

 長い全開区間とテクニカルな区間を組み合わせたバクー市街地サーキットで開催されているアゼルバイジャンGP。初日は1日を通してドライだったが、この前に行なわれたフリー走行1回目とは変わって上空は雲に包まれた。しかし気温25度、路面温度32度とFP1と同様のコンディションで1時間のセッションがスタートした。

 FP1では各車ともC6コンパウンドのソフトタイヤでのみ走行したが、FP2ではミディアムタイヤやハードタイヤを使用するドライバーも見られた。ただ依然として、予選・決勝では扱いづらいとされるソフトタイヤを積極的に使ってしまう、つまり硬めのコンパウンドを温存する傾向が目立った。

 セッション序盤は、各チームともFP1で得られたデータを基に微調整を施したマシンで周回を重ね、フェラーリのシャルル・ルクレールがソフトで1分41秒786をマークして暫定トップに立った。ソフトタイヤは2回目以降のアタックでタイムに伸び悩む傾向である一方で、ミディアムタイヤは複数回のアタックが十分に可能。ミディアムを履くハミルトンは計測を重ねる中で、ルクレールを上回る1分41秒543までタイムを改善した。

 セッション開始から20分が経過する頃には全車が1度ガレージに戻り、コース上を誰も走っていない静かな状況が続いたが、セッション折り返しを前に各車が続々とコースに入り、予選想定プログラムが開始された。ここでは新品ソフトタイヤが主流だったが、レッドブルの角田裕毅らはミディアムタイヤを履いた。

 マクラーレンのランド・ノリスは新品ソフトタイヤに履き替えてタイム計測をスタートしたものの、ターン4で左リヤタイヤをヒット。足回りを破損して”カニ歩き”状態でピットに戻ることを余儀なくされた。チームメイトのオスカー・ピアストリもターン15で右サイドをウォールに擦ったが、こちらは大きなダメージがなかったようだ。

 バクーは公道を使用した市街地サーキットという特性上、路面コンディションの改善幅も大きく、ハミルトンはソフトタイヤで1分41秒293まで引き上げた。2番手のルクレール、そしてフェラーリ勢の後ろに続くメルセデス勢は、このセッションでソフトタイヤを2セット使用した。

 各車はセッション残り10分を短いロングランプログラムに当て、そのままFP2が終了。ハミルトンが最速でルクレールが2番手で続き、フェラーリが1−2で初日を締めくくった。

 メルセデスから今季跳ね馬に移った7度の世界チャンピオンであるハミルトン。中国GPのF1スプリントでは驚きの勝利を飾ったが、ここまでは全体としてルクレールの後塵を拝してきた。しかしFP2のアタックでは「発見があった」と語るなど、ポジティブな様子をのぞかせた。ミディアムタイヤのロングランでも、非常に短いスティントながら1分46秒台で安定して周回した。

 3番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)以下は、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリ、オリバー・ベアマン(ハース)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、エステバン・オコン(ハース)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ノリスというトップ10だった。

 マクラーレンは結局、ノリスがマシン修復のため走行を再開することができず、ピアストリも12番手に沈んだ。1発のタイムは未知数だが、ロングランではピアストリがユーズドのソフトタイヤで1分45秒台後半で走り始めたものの、次の周には1分46秒台、そしてさらに次の周では1分47秒台に落ちてから安定するという、判断の難しいペースを刻んだ。同じコンパウンドを使用したフェルスタッペンが1分46秒台を並べていることを考えると、まだまだマクラーレンとレッドブルの優劣を判断しにくいところだ。

 レッドブルの角田裕毅は1分42秒444で14番手となった。課題であるロングランでは、ミディアムタイヤを履いておよそ1分46秒台という、フェルスタッペン(ソフト装着だが)と遜色ないペースだった。2日目以降に向けて、まずまずの初日を過ごすことができたと言えるだろう。

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