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俳優・小田井涼平&映画コメンテーターLiLiCoが語る “崖っぷち”の先に見えるふたりのかたち。『ローズ家〜崖っぷちの夫婦〜』のリアリティ

俳優・小田井涼平&映画コメンテーターLiLiCoが語る “崖っぷち”の先に見えるふたりのかたち。『ローズ家〜崖っぷちの夫婦〜』のリアリティ

小田井涼平&LiLiCo家はなぜローズ家にならないのか

池ノ辺 LiLiCoさんはどういう風にプロポーズされたんですか。

LiLiCo プロポーズはされてないですよ。2回目のデートで、「結婚できるといいよね」みたいな会話の中で、彼は「じゃあ、それに向けて頑張ります」って言うの。それに向けて頑張るってどういうこと? だったら明日だっていいじゃんと私は思ったわけです。後から聞いたところでは、まだ紅白にも出ていないし、ということだったらしいんだけど、別に私は相手が紅白歌手だから結婚するわけじゃないのにって。

池ノ辺 じゃあ、そこから一緒に住もうとかっていう話も出たんですか?

LiLiCo そうですね。さすがにすぐではなかったんですが、ジュエリーボックスに私の家の鍵を入れてプレゼントしました。

小田井 その時の僕としてはプロポーズどころか、そもそも結婚そのものすらイメージできていなかったんですよ。付き合い始めてそんなに時間が経っていなかったし、まだ知らない部分もたくさんあると思っていましたから。でも一緒にいて楽しいし、と思っていたらある時「私たち付き合ってるんだよね」と聞かれて。

池ノ辺 女性は聞きたいですよね。

小田井 さらに、「じゃあ将来結婚するとか、そういうのを考えて付き合ってるの?」と聞かれて、「そうかな」って答えたら、「じゃあ 結婚するってことでいいんだよね」と言われて。 いや、結婚って言われたら今の僕にはちょっと重いなぁと思ったんです。それはさっきLiLiCoが言ったように、まだ純烈で紅白も出ていないしね。というのも、もうちょっと、あと何年か頑張ったら行けるくらいのところまで来ていたんですよ。だったらそれを越えてから結婚したいという気持ちがあったんです。全然無理な状況だったら逆に、そんな40半ばの僕を選ぶのってヤバくない? って思いましたよ。

LiLiCo わぁ、頑固な日本人。自分で自分にストップをかけてるよね。

小田井 それはやっぱあるよね。

LiLiCo だから一番最初のデートで給料を聞いたんですよ。これ大事。あとは、やばい薬をやっていた友達がいますか、隠し子はいそうですかとかね。後からわかるのも嫌だし、隠し子だっているのは構わないけど、いないと言ってて、ある日これあなたの旦那の子ですと来たら「ええっ?」てなるじゃない。知っていたら「ああこの子なんですね、かわいいわね、で、養育費が欲しいんですか、払いますよ」と対応できるでしょ?そういうことで揉めて、離婚したいのにお金の問題で離婚できないとか、周りの大人たちの不幸な失敗ばかりを聞いて育ったので、私は自分で稼ぐ人になろうと思いました。そういう大人になったので私は一人で幸せに生きていけるけど、彼と出会って、一緒にいられてさらに幸せで楽しいんです。

小田井 この話を、結婚の話が出た時に全部言われたんですよ。もう頭がついていかなかったです。結婚までも行き着いていないのに、いきなりその価値観をバーンと言われて、「いや、それはそこまでの覚悟なんか考えたこともないわ。そもそも結婚もしない可能性もあるしな」くらいの感覚でしたからね。

LiLiCo それが見えたから、「結婚とはこういうもんだよ」という脳を作り上げていかないと、と思ったんです (笑) 。

池ノ辺 お二人とも楽しそうですね。

映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』を観た後は

池ノ辺 この映画を観た後に、いろいろ話したくなりますよね。

LiLiCo 映画って私は基本的には一人で観に行くんです。途中で何か話しかけられたりするのが嫌なので。でもこの映画はぜひ、カップルで見てほしいですね。ちょっとお互いに飽きた夫婦でも、仲のいい夫婦でも、これから結婚しようと思うカップル、同性のカップルでもね。絶対にお互いを大事に思えるしいろんなことを喋りたくなると思います。初めからお互いにいろんなことを話すということをやらないから、仲が悪くなったり離婚したりするんですよ。話をするってすごく大事なこと。アメリカのカウンセリングでよくあるような「お互いに相手の好きなところを10個挙げる」というのでもいいよね。アメリカって全部契約の社会だから、結婚するときに離婚の契約もしますし、その辺の感覚が日本とはちょっと違うと思うけど。でも本当に自分のパートナーがすごく愛おしく思える。

池ノ辺 本当にそうですね。

LiLiCo  軽いコメディかと思ったけど、こんなにも深くコミュニケーションについて考えさせられるとは思わなかった。“とんでも映画” ではあるけどね。

池ノ辺 これをカップルで観に行って、その後食事しながらいろいろと話すのはいいですね。

LiLiCo すごく盛り上がると思う。映画で出てきたみたいなアメリカンな感じの素敵なレストランでカニを食べながらとかね。映画の中には他にもドライな夫婦とか、本当は浮気してる夫婦とか、いろんな夫婦が出ていて、いろんな形はあるけど、夫婦の形に正解はないなって思いましたね。

小田井 まあ、そうおっしゃいますけどもね (笑) 。

池ノ辺    今日は、いろいろ楽しいお話をありがとうございました。ずっと仲のいい二人でいてくださいね。

インタビュー / 池ノ辺直子
文・構成 / 佐々木尚絵
撮影 / 藤本礼奈

プロフィール 小田井涼平(おだい りょうへい)

タレント/俳優

2002年テレビ朝日系特撮ドラマ『仮面ライダー龍騎』でデビュー。以降、ドラマ・映画・舞台などに出演。また、歌謡グループ・純烈のメンバーとして、2010年にシングル「涙の銀座線」でメジャーデビュー。2018年4月、映画コメンテーターのLiLiCoとの結婚を発表。2022年 5年連続出演「第73回 NHK紅白歌合戦」出演を最後に「純烈」を卒業。現在は 旅番組や情報番組のコメンテーター、俳優として幅広く活動する。

プロフィール LiLiCo (りりこ)

タレント/映画コメンテーター

スウェーデン・ストックホルム生まれ。スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日し、89年から芸能活動スタート。2001年からTBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとしてレギュラー出演。J-WAVE「ALL GOOD FRIDAY」など出演番組も多数。アニメ「サウスパーク」カートマン役の声優やナレーション、俳優などマルチに活躍。 2024年、持続可能な社会づくりへの貢献で「HAPPY WOMAN賞」、外国映画の振興への寄与から「淀川長治賞」を受賞。ファッションにも意欲的に取り組み、服やジュエリーのデザイン、プロデュースも手掛ける。2018年4月、俳優・歌手の小田井涼平氏との結婚を発表。

作品情報 映画『ローズ家~崖っぷちの夫婦~』

ある夫婦の離婚をめぐる“戦争”を描いたブラック・コメディとして大ヒットした『ローズ家の戦争』を、監督ジェイ・ローチ、オリヴィア・コールマン&ベネディクト・カンバーバッチ主演で待望の再映画化。

監督:ジェイ・ローチ

出演:オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンバーバッチ、アンディ・サムバーグ、ケイト・マッキノン ほか

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

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公開中

公式サイト searchlightpictures.jp/movies/theroses

配信元: otocoto

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