メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1メキシコシティGPの予選は、激しいトラフィックに見舞われる危険性があると発言。ピットアウトするタイミングが非常に重要になると語った。
ラッセルはF1メキシコシティGPのFP1で、フレデリック・ベスティにマシンを譲った。通常ならマシンをルーキードライバーに明け渡した時には、ピットウォールもしくはピットガレージでその走行を見守るのが常だ。「僕のマシンを壊さないでね」と祈りながら。
しかし今回のラッセルは、他とは違う行動をとった。なんとスタンドから走行を観戦しようとしたのだ。しかし当然ながら素顔を晒してしまえば、群衆に囲まれ、大混乱に陥るだろうことは、火を見るよりも明らかだ。
そこでラッセルは、多くのファンと同じようにルチャリブレ(メキシコのプロレス)のマスクを被り、スタンドに赴いた。するとその目論見通り、ファンに全く気付かれることなく、FP1を観戦することができた。
ラッセルはその時の模様を、自身のSNSに投稿している。
「もう何年も、F1マシンがコースを走るのを見ていない。だからフレッドが僕のマシンをドライブしている間に、スタンドにこっそり入る方法を見つけたよ」
そうSNSに綴ったラッセルは初日の走行終了後、記者団の取材に次のように語った。
「F1ドライバーになっちゃうと、F1を観ることができないんだよね」
「外から観る機会なんて滅多にないからね。だから、普通っぽいことを試してみようと思ったんだ。注目されることもなかったし、楽しかったよ」
”観戦”から戻ったラッセルは、FP2では6番手タイムを記録した。しかしラッセルは予選では、コース上が大混雑するため、コースインするタイミングが非常に重要になるだろうと語った。
「このコースはとても短い。3番目に短いコースだ。最終セクターは低速で、とても狭くて曲がりくねっているから、予選Q1とQ2ではトラフィックが誰にとっても問題になるだろう」
そうラッセルは言う。
「隙間が非常に狭いから、あまりマージンを取ることができない。Q1では、後方のマシンはニュータイヤを2セットか3セット使うことになると思う。2セットを残してQ3に進出したいなら、あまり多くのタイヤを序盤に使うことはできない。だから、簡単な戦いにはならないと思うよ」

