若い頃は仕事やプライベートが充実して忙しくしている頃であり、結婚を視野に入れていない方でも、近年は60代になって婚活を始める方が増えています。
60代は人生100年時代と言われる現代の第二の人生と言われる年代であり、老後をともに過ごせるパートナーを探したいと思う傾向にあるのです。
しかし、60代の婚活は厳しいのも現実であり、中には婚活でトラブルに発展するケースもあります。
それでも、60代で婚活に成功した事例も決して少なくはありません。今回は、60代女性の婚活が厳しい理由や婚活するメリット、成功させるコツなどをご紹介します。
60代女性で婚活するか迷っている方や、婚活しようと思っている方はぜひ参考にしてみてください。
60代女性の婚活が厳しい理由
60代女性の婚活は、年齢や介護などの理由で厳しいと言われています。
特に男性は、婚活で若い女性を探そうとする傾向が強いため、年齢が上がれば上がるほど不利になります。
また、60代になると既に持病を抱えている方もいるため、誰もが健康なまま第二の人生を楽しめるとは限りません。
生活保険文化センターの要介護認定者の割合を年代別に見ると、少ないながらも40歳~64歳で全体の0.4%、65歳~69歳で2.8%となっており、介護を必要とする方もいます。
自分の介護だけでなく、両親の介護が必要になったり、遺産目当てと判断されたりする可能性もあります。
①若い女性を希望する男性が多い
実際に、婚活市場では多くの男性が自分の年齢よりも若い女性を好む傾向にあることがわかっています。
それに加えて、年齢が上がると婚活をする人も徐々に減少していくため、必然的に婚活をしている60代の男性自体が少なくなり、婚活が困難になってしまうのです。
2020年の国勢調査では、60歳~64歳の男性の未婚率は約17.3%となっています。
未婚者のうち、婚活をしている男性はさらに少ないです。
2023年成婚白書による全国の活動(婚活)会員の年齢分布 では、60代で婚活している会員数は男性が全体の5.6%、女性が2.6%と非常に低くなっています。
同様に成婚者の数も少なくなっています。
全国の成婚者の年齢分布をみると、60代女性は全体の1.1%となっており、非常に厳しい状況であることがわかるでしょう。
②親や自分の介護問題
60代になると、介護の問題も考えなければなりません。
近い将来必要になる可能性のある自分の介護だけでなく、両親が存命な場合は両親の介護をしなければならなくなるでしょう。
生命保険文化センターの年代別要介護認定者の割合をみると、80歳~84歳は25.8%、85歳以上では59.8%となっています。
仮に親の年齢が80代や90代であれば、どちらか1人もしくは2人ともが要介護状態である可能性が高くなります。
両親と同居している場合や、別居でも自分が介護をする必要がある場合は介護の問題を切り離して婚活をすることはできません。
婚活でも、親との同居や介護の有無などがネガティブなイメージにつながり、婚活では不利になってしまう可能性があります。
③遺産目当てだと疑われる可能性
場合によっては、遺産目当ての婚活ではないかと男性に疑われてしまう可能性もあります。
60代は、資産が多く裕福に生活している男性も多いです。
しかし、遺産に関する問題は、血のつながった家族であっても難しい問題であり、家族間のお金のトラブルはよくある話でもあります。
結婚すれば遺産相続の対象になるため、60代女性が婚活で同世代のパートナーを探していることで、遺産目当てだと勘繰られてしまう恐れがあるのです。
婚活で相手と意気投合していたとしても、相手の親族から遺産目当てなのではないかと疑われてしまうケースもあります。
周囲から理解が得られないことで成婚につながらなかったり、事実婚を選択せざるを得なかったりする場合もあります。
60代女性の婚活トラブル事例

60代女性の婚活では、トラブルが起こる可能性があります。
婚活のトラブルは、シニア世代ならではの行動ときちんと事前準備をしていなかった場合に起こります。
シニア世代は長年の経験から、自分の価値観を強く出してしまったりルールを無視してしまったり、つい仕切ってしまったりといったように、過度に行動してしまいがちです。
そのため、事前準備が必要なことも「これでいい」と判断して行動してしまい、後々困ってしまう可能性があるのです。
①婚活パーティーで場を仕切ってしまう
過度なリーダーシップが与える悪印象と、適切な参加態度について具体的に説明してください。
婚活パーティーでは、理想のパートナーに巡り会うためにも、男女ともにみんなが相手の話を聞き、信頼関係を築いていく必要があります。
しかし、元々リーダーシップが強いタイプや、順調に進んでいないことにイライラしてしまうタイプは、その場を仕切ってしまう可能性があります。
他の参加者が口下手だったり、その場の雰囲気が悪くなったりしている時の適度な仕切り役はありがたいと感じる方も多いでしょう。
それでも、過度なリーダーシップによる行動は、むしろ他の人たちに迷惑になってしまいます。
婚活パーティーでは、場の空気を読んで聞き上手になるよう心がけなければなりません。
②井戸端会議のように話してしまう
女性は年代を問わず同性同士で話すのが好きな方が多いです。
実際に、近所で井戸端会議の光景を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
婚活パーティーでも、井戸端会議のように話をしてしまうとせっかくの出会いの場が雑談で終わってしまう可能性があります。
婚活では、気になる相手が見つかったら個別に会話をすることで相手の人柄を理解し、次のステップへと進むかどうか判断できるようになります。
日常の出来事や食事のことなど、プライベートな話題に偏り過ぎると、相手にも不快な思いを抱かせてしまう可能性があるので注意が必要です。
つい話に花が咲いて楽しくなってしまった場合でも、個々の関係を深められるようタイミングを見てフォーマルな話へと移行し、個別に会話できるよう意識しましょう。
③お金や介護の話をせずに結婚する
60代の婚活では、特にお金や介護の問題はパートナーとしっかりと話し合っておく必要があります。
まだまだ現役で働いている60代女性でも、数年後には年金で生活することになります。
中には、既に年金で生活している女性もいるかもしれませんが、多くの方は年金だけでは豊かな生活はできないでしょう。
年金暮らしとなった際の生活費はどのようにしていくのか、金銭感覚や遺産についても事前に話し合っておく必要があります。
また、両親の介護が既に必要な場合や、近い将来必要になる場合は、日常生活に大きな影響を与えるため、お互いに深く話し合って納得してから結婚に踏み切る必要があります。
結婚後にどちらかが介護を要する状態になった時のことや、健康に関することもしっかり共有しておきましょう。
