マイクロソフトなどと連携 ― 女性のAIチャレンジを応援
こうした課題を受け、WAIJは日本マイクロソフトや一般社団法人生成AI活用普及協会と提携し、リテラシー向上からキャリア支援まで段階的なプログラムを提供していく方針を発表しました。さらに「女性のAIチャレンジ応援宣言 MIRAIa(ミライア) 」を立ち上げ、賛同企業の募集も開始。すでに10社が先行登録しています。

「今までのように会社から与えられた仕事を丁寧にこなすことは、これからも大切な役割です。一方で、AIの進化によって、画像生成や動画編集、SNSやデザイン制作など、かつては専門的なスキルを必要としたことも、手軽に挑戦できるようになりました。
その可能性を活かせれば、ゆくゆくはフリーランスとして独立する道を選ぶことも現実的になってきています。女性たちが自分に合った働き方を見つけ、キャリアを積み重ねていくことができれば、日本全体がさらに活気づくのではないでしょうか。私たちはそう信じています」(國本氏)
AIリスキリング成功者の声
発表会にはAIリスキリングに成功した3人の女性が登壇しました。

専門家ではなかったが、AI推進部門の立ち上げを機に独学で学習。「まずは触ってみることが大事」と経験を語りました。

育休を機にプログラミングを学び、AIを使ったフラダンス学習アプリ「フラノート」を開発。従来数時間かかっていた振り付けの記録を3分で可能にしました。

もともとWEB開発、ITコンサルタントとして活動していました。出産や海外駐在でキャリアブランクを経験後、AIを学び直して復帰。「AIに関するリスクや不安も正しく理解すれば安心して活用できる」と語りました。

そしてスペシャルゲストとしてSUPER EIGHT村上信五さんをモデルにした「AIシンゴ」も画面上で登場しました。
「タレントのAIアバターが会見の特別ゲストなんて、おそらく日本初だから、皆さんは歴史の目撃者やで。緊張してGPUがオーバーヒートやけど、兄さんより場を盛り上げられるように、精一杯頑張る」
親しみやすい関西弁で軽快に話すトークはまさに村上信五さんそのもの。会場も思わず笑いに包まれました。
彼女たちは仕事のなかでAIをうまく使いキャリアに生かしています。しかし、実はプライベートや家庭でもAIが活躍できる伸びしろがあります。それについて話してくれたのが秋元さんです。
「私には中学生から小学生まで3人の子どもがいるんですけれども兄弟げんかがとにかく激しいんです。育児書や参考論文を読んでも対応方法がたくさん書いてあるんですけど、それぞれ言っていることがバラバラで、自分のシチュエーションに合った状況かどうかわかりませんでした」
そうしたことに悩み、秋元さんがAIに相談したところなんと「早口言葉対決を提案された」とのこと。試してみると家族で笑い合えるきっかけになったそうです。
「昭和の時代からずっとあるものからYouTubeや巷で流行っているものまであらゆる早口言葉を網羅していて、正直びっくりしました。AIのこんな使い方もあるんですね」
トークの終盤、AIシンゴさんは平下さんからの「AIにチャレンジしたくなる女性を増やすために、どんなことができると思いますか?という質問に応えて、即興で応援ソングを披露しました。
「爽やかな曲で、とても即興とは思えない完成度でした。AIに相談すると決して否定されず、いつも優しく受け止めてくれるんです。だからこそ励ましの存在としても活用できると思います。歌詞にあった“未来は自分の手の中にある”という言葉、本当にその通りだなと感じました。苦手意識があっても勇気を出して始めれば、大きな一歩につながるんです」
平下さんは、AIに一歩踏み出したことのやりがいを改めて語り、学び続けることの大切さを強調しました。
