滋賀県へ行く用事があり、滋賀のホテルはさぞ安いんやろな……と思って検索したところ1泊3万の旅館が最安だったので思わず3度見した。なんと滋賀ではこの秋44年ぶりの国体が開催されていて、その影響で宿泊施設がパンク状態だったのだ(※ 現在は解消しています)。
そんなワケで滋賀へ来たにも関わらず、私は京都で宿を探すことになった。日本一混み合っていそうな京都だが、滋賀よりは立ち回りのしようがあった。おそるべし国体。
とはいえ週末の京都はそれなりのお値段がする。ようやく見つけた最安のカプホは1泊7315円だった。果たして週末の京都の最安カプホはどんな具合なのだろう……?
・狂乱! 夜の鴨川
今回私が泊まるのは京都ド真ん中。 “京都といえば” で多くの人が思い浮かべる鴨川とか先斗町とか、そのあたりである。滋賀からのルートを検索すると『三条京阪』駅から徒歩で向かうのが賢明らしい。終電間際の三条京阪駅に下車し、先斗町方面へ向かったところ……
“惨状 ”京阪だった。
京都不得意の私は全く知らなかったのだが、この日私が縦断した「木屋町通」というところは、東京でいうところの歌舞伎町とかコリドー街に相当する繁華街だったらしい。「風流」というイメージしかなかった鴨川のほとりでは外国人グループが肩組んでアコギかき鳴らし、「舞妓さんが歩いてそう」というイメージしかなかった細い裏路地には泥酔者が転がっていた。
夜の鴨川周辺〜木屋町通周辺を闊歩する群衆は、体感でいうと半数くらいが外国人だったと思う。夜の鴨川周辺は、控えめに言ってカオスだった。
別に酒飲んで騒ぐことが悪ではないし、日本に来てくれた外国人に心から「サンキュー」と言いたい気持ちもある。が、京都に対して漠然と抱いていた “はんなり” イメージと、インバウンド客のラテンノリとのギャップがすさまじく、土地勘のなさも手伝って私は「怖い」と感じてしまったのだ。
夜の京都が全然 “はんなり” していないことを知り、泣きながら木屋町通を駆け抜けた私。繁華街が怖い人は迂回などされたし!
・風呂入って寝るとこ
かくして目的の宿『グランジット(GLANSIT)京都河原町』に到着したときは、ダンジョンでセーブポイント見つけたみたいな安堵を感じた。
相当コンパクトなつくりながら、京都らしい洗練されたスタイリッシュなデザインである。カプホ素人の私からすると、これがカプホだとはとても思えない感じ。
なお先ほど1泊の料金を7315円とお伝えしたが、チェックイン時に宿泊税200円を加算されトータルは7515円となりました。グランジット京都河原町は1階が女性専用フロア、2階と3階が男性専用フロアになっている。
フロント横にはアメニティと自販機と喫煙所があり、すぐ女性専用エリアの入り口が出現する。「無駄、極限まで省きました!」といったムードの簡素なつくりは、さすが京都ド真ん中。
ロッカーに荷物を入れたら、座って過ごせる空間は自分のカプセルとラウンジのみ。ラウンジは結構狭めで、私がのぞいた時は定員オーバーにより入室不可であった。よって基本カプセルで過ごすことになるのだが、カプセル内は飲食禁止などの制限もある。あまり長時間くつろぐには適さないかもしれない。
「風呂入って寝るところ」と思っておいたほうが賢明だと思う。
