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まさかの3失点完敗でJ1優勝は絶望的に。広島の得点力不足は深刻だ。堅守だけで頂点に上り詰めるのは難しいだろう

まさかの3失点完敗でJ1優勝は絶望的に。広島の得点力不足は深刻だ。堅守だけで頂点に上り詰めるのは難しいだろう


 2022年のミヒャエル・スキッベ監督就任以降、J1で同年は3位、23年も3位、昨季は2位の成績を残してきたサンフレッチェ広島。その間、22年のルヴァンカップは獲得しているものの、リーグでは常に上位にいながら勝ち切れない印象は拭えなかった。

 そこから抜け出すべく、今季は24年のJ1で19ゴールを挙げたジャーメイン良を筆頭に、大卒の中村草太、新助っ人のヴァレール・ジェルマンらを補強。得点力アップを図ったが、第35節時点での総得点数は39。リーグで11番目の数字だ。

“決め手のなさ”が、10月25日の横浜F・マリノス戦でも出てしまった。この日も広島は序盤から主導権を握り、中と外をうまく使いながら丁寧な組み立てを見せ、敵陣を攻略しようとしたが、アタッキングゾーンでの迫力を出し切れなかった。

 開始12分にはGK大迫敬介のロングパスを喜田拓也に拾われ、縦パスを受けた植中朝日に先制点を決められてしまう。横浜FMの前半のシュートはこの1本だけ。1つのミスで早い時間帯に失点するのは、21日のACLE蔚山戦とまったく同じ展開で、指揮官も頭を抱えたに違いない。

 そこで後半からギアを上げるべく、ベンチに置いていた中村や中野就斗、負傷明けの田中聡を起用。さらには木下康介、東俊希も入れてテコ入れを図った。それが奏功し、66分にはジャーメイン、木下、東が絡んだ攻撃で、最後は中村がネットを揺らす。同点かと思われたが、VARの介入でオフサイドが認められ、得点は取り消された。

 ジェルマンが脳震盪で下がったことで、もう1枠の交代が認められた広島は、最終的に荒木隼人を投入。彼を最前線に置くという奇策で何とかゴールをこじ開けようとした。

 だが、それもうまくいかない。86分には天野純のPKで追加点を献上し、90+1分にもジェイソン・キニョーネスの得点を許す。リーグ最少失点を誇る広島が、今季リーグ最多失点を喫し、0-3で完敗。J1制覇が絶望的な状況になってしまった。
 
「今日の試合ではセットプレーがたくさんあったので終盤、隼人を前に入れました。実際、ボックスまではすごく良い形で行けている。そこから先を突き詰めていかないといけない。ボックス内で良いプレーができるかどうかにもっとこだわる必要がある。そこを今後1週間、フォーカスしていきたい」とスキッベ監督は厳しい表情で話したが、本当に得点力不足の問題は深刻だと言うしかないだろう。

「僕は2試合、外から見ていましたけど、点が取れていないのは今年ずっとそう。質が上がってこないというのはありますね。ゴールのところは言ってしまえば、“最後の質”。自分がもっとフォワードを活かせるような決定的なパスを出せれば、点につながると思います」と、田中も反省を交えてコメントした。彼が言うように、最後の質を引き上げることが極めて重要なのだ。
 
 横浜FM戦に限って言うと、前段階としてフィニッシュの回数が少なすぎた。ボール保持率は60%を占めているなかで、シュート数はわずか6本。この数字には誰もが納得できないだろう。

 最終ラインから中盤を経由して、サイドを使いながら中を狙うというコンセプトは明確で、選手たちも確実にそれを実践している。蔚山戦や10月17日のFC東京戦ではより多くのシュート数を記録しているが、今回は強引さや貪欲さが影を潜めた印象が強い。

「ディフェンダーの立場からすると、最後にゴール前のところで一振りされる方が嫌かなと。そういったことをウチのチームもできたら、少しまた良くなるのかなとは思っています」とFW起用された荒木も神妙な面持ちで語っていた。

 となれば、ジャーメインや加藤陸次樹、木下がシュートゼロ、ジェルマンと中村が1本という状況は早急に改善が必要ではないか。もちろん彼らも超過密日程で疲弊している部分はあるのだろうが、完全に崩し切れなかったとしても「打てるところでは打っていく」というチャレンジ精神をより強く持ってほしいところだ。
 
 広島のストロングが手堅い守りだということは周知の事実。それがあるから今季も4つのトーナメントを並行して戦えているのだ。しかしながら、堅守だけで頂点に上り詰めるのは難しい。11月はルヴァンカップ決勝の柏レイソル戦、天皇杯準決勝のヴィッセル神戸戦も控えている。「泥臭くアグレッシブに点を取りにいく」という意識をチーム全体で共有し、多彩なパターンからゴールを狙える形を構築していくことが肝要ではないか。

「僕らに足りないのは勝負強さ。『ここで勝てれば1つ上に行ける』『差を縮められる』というゲームを今年も昨年も落としてきた。その勝負強さのなさが課題ですね」と守護神の大迫も厳しい表情を見せていた。ここから勝負強いチームになるためにも、得点力アップは必須。今こそアタッカー陣を含めたチーム全体の奮起を強く求めたい。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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