圧倒的な強さを見せて、セ・リーグをプロ野球史上最速で優勝した阪神をソフトバンクが本拠地に迎えて開幕した日本シリーズ第1戦。頂上決戦は、有原航平、村上頌樹の両エース対決で始まった。今季最多勝をあげた実績十分の両投手でも、緊張感に包まれる立ち上がりとなった。
1回裏、ソフトバンクは先頭の柳田悠岐が四球で出塁。周東佑京の二ゴロで走者が入れ替わると、周東はすかさず盗塁を決めた。2死二塁となり、迎えるは4番・近藤健介。
リーグ優勝を決めて以降は、シーズン終盤に痛めた左脇腹のリハビリに努め、CSは不在だった。日本シリーズに照準を合わせて帰ってきた主砲は、復帰後初打席で即先制適時打を放ってみせた。9月26日以来、約1か月ぶりの打席だったにもかかわらず、「チャンスでしたし、何とかしようと思って打席に入りました。自分のできることに集中して、打席に立ちました」と貫禄を見せた。
CSで苦しんだチームに勇気を与えるような一打だった。ベンチも大いに盛り上がったが、そんな近藤の背中をネクストバッターズサークルから見ていた5番・栗原陵矢も胸を熱くした。
栗原は「やっぱり打線に“近藤”って名前があるだけで相手もプレッシャーになると思いますし、僕らも『近藤さんがなんとかしてくれるかも』っていう期待はあります。僕たちも(気持ちを)乗らせてもらえます」と近藤の存在の重みを語った。追加点にはつながらなかったが、栗原自身も安打で続いた。
しかし、猛虎打線相手に1点リードでは少なすぎた。6回に先発の有原航平が2点を奪われ、逆転を許してしまう。
ソフトバンクは1点ビハインドでも藤井皓哉、松本裕樹、杉山一樹の“勝ちパターン”をマウンドへ送り込み、初戦勝利に執念をみせた。3投手とも三者凡退に抑え、打線に流れを呼び込む気迫の投球。しかし、12球団トップのチーム防御率を誇る阪神投手陣を攻略するのは簡単ではなかった。
8回には近藤がフェンス直撃の左中間二塁打。あとひと伸びで本塁打というような打撃で反撃ムードを高めたが、得点には至らず。9回も得点圏に走者を置き、あと1人出れば近藤に回るところまで来たが、理想通りにはいかなかった。
試合後、近藤は「短期決戦ですし、切り替えて」とすぐに前を向いた。そして、繰り返し口にしたのは仲間への感謝だった。
「先輩方や後輩の頑張りでここに立たせてもらっているので。日本シリーズに向けてリハビリをしてきましたし、みんなが勝ってくれて、この舞台に立たせてもらえたので、感謝しながら」
自身出場が叶わなかったCSは、自宅からテレビで見つめた。「大変なゲームでしたね。見ている方が緊張します。やっている方がまだマシです」とうずうずした。日本シリーズ進出を決めた第6戦の試合前には、近藤自ら栗原に電話をかけ、鼓舞したという。近藤は「(栗原が)打ってなかったので」と笑ったが、栗原も「あの日、かかってくると思っていました」と“以心伝心”だったようだ。
栗原は9・10月度「大樹生命月間MVP賞」を受賞した際にも「復調の要因は近藤健介先生です」とコメントしていた。シーズン中から、試合後の打撃練習を常に共にしてきた2人。栗原にとって近藤は「難しいなぁ。めっちゃ簡単に言ったら、ご飯を楽に断れる先輩。楽に断っても、すぐに誘ってもらえる関係性です」と表現したが、気の置けない仲でありながら、尊敬し、背中を追いかける存在だ。
日本シリーズ第1戦の敗戦後も、これまでと変わらず、“近藤組”の打撃練習は行なわれた。「いろいろ反省もありつつ、長くてもあと6試合なので、しっかり自分の準備をして明日に挑めたらなと思います」と近藤は力強く語った。
近藤はチームにとって、心身ともに頼もしすぎる存在だ。初戦を勝利で飾ることは出来なかったが、欠かせない「ピース」が帰ってきてくれた。CSで苦しんだ打線を活性化させ、牽引してくれる近藤の活躍は、きっと第2戦以降につながるだろう。
取材・文●上杉あずさ
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