
「HG 1/144 ザク地上戦セット」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ
【画像4枚】えっ、絶望…ザクと61式戦車の「圧倒的な差」を目の当たりにする
61式戦車と特技兵の奮闘
『機動戦士ガンダム』にて描かれた「一年戦争」といえば、「アムロ・レイ」が駆る「ガンダム」の活躍が印象的ですが、ご存じのように本編で描かれたのは戦争終盤の数か月にすぎません。では、地球連邦軍がモビルスーツを実戦投入するまでのあいだ、圧倒的な性能を誇るジオン軍の「ザク」に対して、一体どのように抵抗していたのでしょうか。
宇宙世紀0079年1月、ジオン公国が宣戦布告した直後から、連邦軍は苦境に立たされていました。特に同年3月の第1次地球降下作戦では、巨大人型兵器ザクの前に、連邦軍の歩兵部隊はなすすべもなく、退却を余儀なくされたようです。
ところが、OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO2 重力戦線』を見ると、連邦軍も決して一方的にやられていたわけではないことが分かります。第1話に登場する「対MS特技兵小隊」の「ベン・バーバリー中尉」は、石切り場の穴というワナを使ってザクを転落させ、頭部に大砲を撃ち込んで撃破に成功しました。作中のテロップによれば、「MS通算撃破記録13」(個人と彼の小隊を合わせたスコアと見られる)とのことです。劣勢な装備で考えれば、かなりの戦果といえるでしょう。
もちろん、おなじみ「61式戦車」も大いに活用されています。第2話では、「ハーマン・ヤンデル中尉」率いる戦車部隊が、スモークで目くらましをした後、背後からの不意打ちで「ザクII ホワイトオーガー」の撃破に成功しました。確かに部隊は壊滅し、ヤンデル自身も戦死していますが、巧みな戦術によってザクを倒せることを証明したわけです。
実のところ、61式戦車の2連装155ミリ滑腔砲は、命中さえすればザクを一撃で仕留める威力を持っていたといいます。ガンプラ「U.C.HARD GRAPH」の公式サイトによれば、61式戦車は「地球連邦軍が対抗でき、また、信頼できる唯一の兵器」とのことです。
さらに興味深いのは、ろ獲したザクを主力とする特殊部隊「セモベンテ隊」が、戦力の不足を補うために61式戦車も編制に組み込んでいた点でしょう。敵機を奪って使うほど切迫した状況だったとはいえ、その補完として61式戦車が選ばれたことは、この兵器への信頼の証といえるかもしれません。
こうして見ると、連邦軍は確かに多大な犠牲を払いながらも、戦車と知恵を駆使してジオン軍に抵抗し続けていたことがうかがえます。やがてガンダムをはじめとするMSが戦線に投入され、オデッサ作戦の勝利を経て形勢は逆転していくわけですが、それまでの地上戦を支えたのは、ほかならぬ61式戦車と、それを操る兵士たちの努力だったといえるでしょう。
華々しいMS戦に目を奪われがちかもしれませんが、たまには地道に踏ん張り続けた61式戦車のことも、思い出してあげてください。
