F1メキシコシティGPの決勝レース3周目、コースマーシャルがレースコントロールの許可を得ずにコース上に侵入してしまうという事件が起きた。幸いにも大事には至らなかったものの、少しタイミングがずれてしまえば、リアム・ローソン(レーシングブルズ)と接触していたかもしれない、危険な状況だった。
FIAはなぜこの件が起きたのか、調査を継続中である。
F1メキシコシティGPのスタート直後、1コーナーでは首位争いが4ワイドになるなど、かなり激しいポジション争いとなった。この時、あちこちで車両同士の接触が発生。コース上には多数のデブリ(マシンから脱落したパーツの破片)が散乱することになった。
この回収のため、前車が当該地点を通過した後にコース上に立ち入るよう、当該箇所のマーシャルに指示が送られた。しかし2周目が終わったタイミングでローソンがフロントウイングを交換するためにピットインしたため、マーシャルがデブリを回収し、安全な位置まで戻るのは難しいと判断。回収の指示は撤回された。
しかし実際には数人のマーシャルがコースに出てデブリを回収。フロントウイングを交換してコースに復帰したばかりのローソンとニアミスしてしまった。
実際ローソンのオンボードカメラには、ターン2〜3を走るマシンの前を、ふたりのマーシャルが横断するシーンが写されている。
マーシャルの姿を見たローソンは無線で、”彼らを轢いてしまうところだった”という旨の発言をしている。
FIAはこの件を問題視。なぜコース上にマーシャルが出ていたのかは、現在も調査中であるとしている。
「ターン1でのインシデントが発生した後、レースコントロールは当該コーナーのエイペックス付近に複数のデブリが存在しているとの報告を受けた」
声明にはそう記されている。
「3周目、全車がターン1を通過した後にマーシャルにアラートが発信され、コースインしてデブリを回収するための待機状態となった」
「ただローソンがピットインしたことが明らかになった時点で、マーシャルをコース上に立ち入らせるという指示は取り消され、その区間にはダブルイエローフラッグが振られることになった」
「その後の経緯については、現在調査中である」
そして声明では、マーシャルたちに感謝を述べていている。
「地元のASM、OMDAI、そしてエルマノス・ロドリゲス・サーキットとそのマーシャルのみなさんに経緯と感謝の意を表したいと思う。みなさんはボランティアとして、このスポーツの安全かつ円滑な運営に不可欠な役割を果たして下さっている。みなさんのプロ意識と献身的な姿勢は、我々が開催するあらゆるイベントにとって、かけがえのないものだ」

