マクラーレンのオスカー・ピアストリは、最近の不振の原因について、マシンに根本的な変更を施していないものの、自然な走り方ができない状態になっているという。
ピアストリはメキシコシティGPで5位に終わり、優勝したチームメイトのランド・ノリスに逆転を許し、4月以来初めてチャンピオンシップ首位から陥落した。
7番グリッドからスタートしたメキシコシティGP決勝スタート直後の混乱で10番手までポジションを落としたピアストリだが、そこから順位を挽回。レース終盤には、4番手を走るオリバー・ベアマン(ハース)のすぐ後ろまで迫っていた。
バーチャルセーフティカー(VSC)が出されたことで追い上げは止まり、5位フィニッシュしたピアストリ。ダメージは最小限に抑えたものの、優勝したノリスとは対照的な結果となった。
シーズンを通じてノリスとは互角の戦いを見せてきただけに、ピアストリ自身もこの状況を完全に理解できていないようだ。
ピアストリは、レース中にドライビングスタイルを試し続けたと説明したが、前方のトラフィックが原因で、自身のテクニック変更が効果を発揮したかどうかを完全に把握するのは困難だったと述べた。
「確かに様々なことを試したと思う」とピアストリはレースを振り返った。
「多くのクルマのリヤをずっと見つめているような感覚だったので、自分の運転スタイル変更がどれほど効果的か判断するのが難しかった」
「データ分析が必要だ。数値的に良い結果かどうか確認しなければならない。感覚的には、あれほど多くのクルマの後ろにいると、判断が非常に難しい」
「間違いなく学びの多い経験だった。何らかの理由でここ数戦は全く異なるドライビングスタイルが求められ、これまで効果的だった手法がここ数戦では通用しなくなったんだ」
「その理由を理解しようと頭を悩ませていたが、結局今日はそうした要素を実験的に試す日だった。ここ数週間の週末に僕が強いられたドライビングスタイルは、特に自然なものではないと思う。だから、それを可能な限り活用しようと試みたんだ」
ピアストリは、レースを通じてさらなるパフォーマンスを引き出すためのいくつかのステップを踏むことができたと控えめに示唆したが、それを確認する前にまず自身のデータを分析したいと述べた。
レース終盤にベアマンに追いついたシーンについては、VSCに阻まれたものの、追い抜くだけの余裕があったかは確信が持てないと付け加えた。
「少し良くできたと思うけど、それはマシンのペースの問題ではなかった。明らかに今週末のマシンはかなり速かったからね」
「むしろポテンシャルを引き出すことに集中していた。今日はその点で進展があったと感じるが、多くのマシンに阻まれ長時間のバトルを強いられると、その差を正確に測るのは難しい。データからもう少し手がかりが得られることを期待している」
「(ベアマンを)抜くのは非常に、非常に困難だっただろう。DRS圏内に入るのと、実際にオーバーテイクを試みるのは別問題だ。結局のところ、大きな差はなかったと思う」

