サッカー日本代表がイングランド代表を破るという歴史的な試合の裏で、ワールドカップ出場を懸けたプレーオフが行われ、本大会出場48カ国が決まった。
リオネル・メッシ(アルゼンチン)、クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)は、史上初となる6度目の出場を果たすことになる。そして「怪物」と呼ばれ、世界最高峰のストライカーであるアーリング・ハーランド(ノルウェー)は、初めて大舞台のピッチに立つ。
その一方で、本大会出場を逃したスター選手たちがいる。例えばイタリア代表のGKジャンルイジ・ドンナルンマ。17歳6カ月という、イタリア代表GKとして最年少デビューし、代表ではもちろんのこと、リーグでも最年少記録を次から次に塗り替えてきた。
UEFA EURO 2020(ヨーロッパ選手権)では、グループリーグ3試合を無失点で突破。準決勝でスペインをPK戦で退け、決勝でもイングランドをPK戦で破り、イタリア代表を1968年以来2度目の優勝に導くと、MVPに選ばれた。
クラブでもパリサンジェルマン時代の2024-2025シーズンに、UEFAチャンピオンズリーグ初優勝に貢献している。そのサッカー人生でタイトルや記録がないのは、ワールドカップだけなのである。ドンナルンマがワールドカップ初出場を果たすには、あと4年も待たなければならない。その時、彼は31歳になっている。
ポーランドのレジェンド、レヴァンドフスキも本大会出場を逃した。代表通算165試合に出場して、89ゴールを決めてきた。
クラブではブンデスリーガのボルシア・ドルトムント、バイエルン・ミュンヘンに所属し、リーグ優勝10回を達成。得点王を7回獲得した。
ブンデスリーガで12シーズンプレーして、叩き出したのは300ゴール以上。2022-2023シーズン、FCバルセロナに移籍した最初のシーズンにも得点王に輝いている。
37歳という年齢もあり、プレーオフのスウェーデン戦に負けた後、代表引退を示唆したと言われる。
そのほかにもデンマーク代表MFのクリスティアン・エリクセン、コスタリカ代表GKのケイロス・ナバスなど、本大会で見たかった選手はたくさんいる。
4度優勝したイタリアが「3大会連続で予選敗退」
本大会出場を逃したのは、選手だけではない。アフリカ予選では、日本にも縁が深く過去8回出場しているカメルーンが敗退。あるいはこれまで6回出場で、カメルーンとともにアフリカのサッカーを引っ張ってきたナイジェリアも、予選で姿を消した。
北中米カリブ海予選でもブラジルワールドカップ(2014年)でベスト8に進出し、前回のカタール大会では日本に勝っているコスタリカが敗退。
ヨーロッパではワールドカップ4度優勝のイタリアが…。これで3大会連続で、本大会出場を逃した。3大会連続出場を目指していたデンマーク、ポーランドもプレーオフで敗れた。
本大会出場国が32から48に増え、アジア枠は4.5から8.5に増えたことで、日本国内ではワールドカップに出場して当たり前と言われてきた。最終的にアジアから本大会に出場する国は9カ国。冷静に分析すれば、レベルの低いアジア枠が多すぎる。アジア枠を減らしてヨーロッパ枠を増やした方が、本大会は盛り上がると思うのだが…。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。

